★puppetmouth’s blog★

清水エスパルスに関しての雑感。基本応援スタンス。遠方なので情報難民。素人なのでまったり更新。

来期に向けて

今シーズンも終わり。まずは選手、スタッフ、サポーター、関係者の皆さんお疲れ様でした。

 

1ファンとしての立場から言うと、

今季は序盤こそ悔しくもどかしい、苦しいシーズンでした。

 

ただ、シーズン後半は正直熱を持って試合を観ることができなかったです。

毎シーズン、主に映像でではありますが、中継がないとかどうしても仕事を抜けられないとかでない限り全試合リアルタイムで観戦しているので、

そういう自分がいること自体、不思議というか、ショックというか、変な感覚でした。

あまりにも同じような展開が続いたので、

味方のゴールが決まっても「どうせまたやられるんだろうな」と素直に喜べなくなっていきましたし、

終盤になると「あ、この感じだとまたやられそうだな」という雰囲気を察知してしまう自分がいました。

単に私が興味を失っただけならいいんですが、

これは興行としてはある意味ではとても危険なことかもしれない、とも思うんです。

 

終盤にうまくいかない試合が多いことには、おそらく色んな理由があると思います。

弱いチームには弱いなりの理由があると言いますが、

私が見る限り、選手のプレーや戦術といったものだけでなく、

運もなかったのでは、と感じることもありました。

 

「チームは生き物」という言葉があります。

些細なきっかけで、結果を掴むチームはそこから成長しますし、

そこで結果を出せないとチームの前向きな気持ちがしぼみ負のスパイラルに陥る。

観ているサポでも気持ちが上がらないのですから、やっている選手達はそれ以上にキツかったと想像します。

ちょっとしたことでどこかでもう少し結果が違っていれば、

全く違った結末になっていた可能性もあります。

 

ただ、それを言っても仕方ありません。

相手のチームも、勿論清水も、全力で戦った結果として受け入れなければならないこと。

 

自分は詳しく戦術を語ったりアドバイスしたりする能力や経験値はない(ましてや現地観戦も少ない)ので、

あくまで願いとして、こういうチームが観たいということを言いたいと思います。

 

それは、第一に走れるチームを作ってほしいということ。

そして、第二にチャレンジをもっと許容するチームを作ってほしいということ。

 

近年のJリーグはインテンシティの高さを認める流れになっていて、

これ自体は今後も続くと思っています。

そんな中、清水の選手たちは良くも悪くも真面目で優しい選手が多く、

それは例えば反則ポイントの低さにも表れていると思ってます。

個人的には、フェアなプレーをする清水の選手たちが好きです。

最近では当たりの強さと言いながら、

ルール的に明らかなファウルまで流してしまうシーンが増えたり、

悪質なプレーや、悪意がなくても怪我を誘発するような危険なプレーが反則と取られなかったり、

運用の方向性に若干の疑問を感じることもないわけではありません。

ただ、それも含めてサッカーと考えると、

やはりその中で戦えるチームが結果を出すんだと思います。

 

そんな中、相手より走る、終盤でも激しくプレッシャーをかける、

そういう要素はどんなチームでも大切なはずです。

 

今季、試合中に足を攣ってしまう選手(それ自体は褒められないことかもしれませんが)を、

清水の選手より相手の選手に多く見た印象があります。

それは試合終盤のスプリント数などでも同様です。

また、例えば選手が大量に離脱していた前半戦、

厳しい状況でも前からのプレスを厭わず続ける神谷には強い気持ちを感じていました。

終盤に押し込まれる展開を多く観ましたが、

DFに限らず、こちらの選手が相手の出方に合わせて遅れて対応するシーンも目立った気がします。

正しいポジショニングとか、色々な兼ね合いがあるのかもしれませんが、

全力を出し切ると感じられる選手の姿に私は感動しますし、もっとそういう明確な姿勢を全体から観たいと思います。

 

今季は選手や監督の口から「終盤の失点には原因がある、それを突き詰めていきたい」といった言葉が多かったと思います。

これはとても大切なことで、

あそこでもう少し詰められたら、あそこでスペースを感じて埋めていたら、など観ていてもその度に感じることはありました。

また選手たちの会話が増えたという話も聞こえてきましたし、

結果が出なくても必要なことはぜひ続けていってほしいと思います。

 

一方で、焦点をはっきりさせようとすると視野が狭くなるということもあるのかもしれません。

 

残留争いの渦中ではとても難しいことなのかもしれませんが、

「2点取られたら3点取る」くらいの気持ちで、

失敗を気にしすぎず上手く受け流すことももしかしたらより必要だったのかもしれないと感じます。

リスクを避けて集中して守る、という中に少しの余裕や遊び心を差し込んだり、

1対1で仕掛けるとか、相手のバイタルにパスを刺すとか、

選手の交代の仕方とか、

前向きなチャレンジの数をもっとチームとして追求しても面白かったんじゃないかと。

(余談ですが、自分は敗因や降格の犯人探しみたいなのを延々やるのが嫌いです。指摘すればもうそれ以上でも以下でもないことですし。)

例えばサガンなどは、攻撃時ボールホルダー以外もどんどん走ってアクションを起こします。

上手く行かず大敗することもあるチームですが、チームの姿勢も含め見習うべき点は多々あるように思います。

 

サッカーは相手があるスポーツなので、

自分を高めることと同時に、相手を見て、相手の狙いを察知することはもちろん、相手の逆を突くこと、相手が嫌がる戦い方をすることも大切なはずです。

その点、このチームはまだできることが沢山あるように思えてなりません。

 

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個々人の価値観によると思いますが、

サポにとって一番大切なのは勝利だという考え方があります。

また、プロサッカーの興行として、勝ち負け関係なく楽しめるような色々なイベントをするのが大切だという考え方があります。

 

どちらも概ねその通りだと思います。

ただ、まず自分は選手や職員でもないですし、結果が「すべて」とは決して思わないのです。

言うまでもなく、負けが良いわけではありません。

それでも、負けても全力で戦う選手の姿には非常に心を打たれますし、

長く見続けることで選手が変化していく姿にも感動します。

 

他方、いくらイベントが充実していても、いくらサイトやSNSで多く手を打っても、軸であるサッカーを面白く感じられなければサッカーを観る意味がないと思いますし、方向性がずれていれば時に逆効果になることだってあると思います。

 

選手、スタッフは、或いは外から見ると頑張っていないように見えたとしても、

見えないケガとかチームの役割とかの中で、

恐らく皆それぞれの持ち場で頑張っている、はずです。

あれこれ外から言われなくても、選手たちだってとっくに分かっているかもしれません。

それでも、観たときに心を打つサッカーとそうでないサッカーがあるのも事実です。

その違いは何かと考えたとき、

今の自分にとっては、上の①②がこれから観たい清水の姿なんです。

 

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私自身、エスパルスを除けばJ2は一番良く観るカテゴリーです。魅力もあり、また厳しくもあるリーグです。

今季、例えば熊本やいわきのサッカーは非常に印象的なものがありました。

 

近年のJ1はかつてより選手のタレント力、チームの資金力の比重が高まったと感じますが、J2はそのレギュレーションなどから、依然として監督の力や選手の成長、トータルでのクラブの対応力が問われる印象があります。

昇格するためには、「そこそこ勝つ」ではなく「上位」にいなければなりません。そして、これが色んな要素から非常に難しいと感じます。

陳腐な言い方になりますが、現状を維持する姿勢だけでは恐らく昇格できません。

監督や選手の去就も関係してきますが、在籍選手の成長や上積みは必要でしょうし、クラブのスタッフが今以上に目標に向かって方向性を揃えてやれるかも大事になるはずです。

 

選手もスタッフも、観た人の心を打つ、という軸に向かって、改めて一致団結して全力を尽くしてくれることを期待したいです。

 

来季、活気のあるエスパルスを楽しみにしています。応援します。