★puppetmouth’s blog★

清水エスパルスに関しての雑感。基本応援スタンス。遠方なので情報難民。素人なのでまったり更新。

ギラヴァンツ北九州のサッカーについて

こんにちは。手抜きブログへようこそ!
今日も全力で手抜きしていきますよ!

さて今日はちょっと我らが大悟、もといギラヴァンツ北九州の話です。

ギラヴァンツとミシャサッカー
早速ですが、自分は、今の北九州のサッカーは、小林監督のサッカーと、札幌ペトロヴィッチ監督のサッカーのハイブリッドだと見ています。特に攻撃時は、ミシャサッカーに似ていると思っています。

守備時のフォーメーション。
ペトロヴィッチ監督のチームは、基本的に3-6-1と言う形で、ワントップツーシャドー、ウイングバックを置いて、ウイングバックが下がれば5バック気味になります。
一方のギラヴァンツは、基本的に4-4-2で、セットして守るときはツートップかつ最終ライン4枚で守備します。
もともと小林監督は4-4-2をベースにする監督で、前の2枚がボランチへのパスコースを切ることと、SHの守備時の運動量が肝になります。
しかし、今のギラヴァンツはそもそもセットして守るという形を取ることが少ないです。
コースを切る守備というよりは積極的に前から奪いに行く守備を展開します。前線からとにかくよく走ります。
ここは今までの小林監督のサッカーよりハッキリと積極性を出しているように見えます。
(余談ですが、クロップ監督や川崎のサッカーみたいに奪われたら即プレスをかけて奪う守備を見ると、長期休みの宿題を最初に一気に片付けて残りの期間を悠々と過ごす学生を思い出すのは私だけでしょうか…はい私だけですね。)

次に攻撃について。
ミシャサッカーの場合、ボランチ1枚を最終ラインに落とし、ウイングバックを高く上げて前線に5枚置くことにより、4-1-5みたいな形で、特に4バックが横幅をカバーしきれないことによるミスマッチを突くというイメージが強いです。
困ったら逆サイドのWBにロングパスしてフリーで受けられる、SBとCBの間のスペースを主にシャドーの選手がダイアゴナルに入ってくる、サイド高い位置で3人で三角形を作って動かし相手が付ききれないところで崩すなど。
一方北九州は、ボランチ1枚を最終ラインに落とし、SBをWBのように上げてタッチライン際に張らせ、SHはまるでシャドーのように内側でプレーする事が多いです(もともと小林監督の442のSHは内に絞るのが基本形ですが、ここまでSBを上げてはいませんでした)。3-1-6のような表現になるでしょうか。
いや、数も違うしミシャサッカーじゃないじゃん、となるかも知れませんが、ちょっと待ってください。
後ろのつなぎに苦しめば2トップの片方が落ちてきてつなぎのフォローをしますが、前に5枚+1枚を置いて、相手4バックやボランチの間・脇に選手を立たせる(そこからコンビネーションで前に抜ける)こと、タッチライン際にSBを立たせ逆サイドでフリーを作りサイドチェンジのパスを飛ばすことなど、狙っていること、やっていることで見るとミシャサッカーと共通点が多いのは明らかです。

今までの小林監督のサッカーと結構違うな、とずっと思っていましたが、何かのインタビューで語ったのを読むと、ヘッドコーチの天野氏の影響が大きいとのこと。気になって調べてみると、ペトロヴィッチ監督と浦和時代に一緒にやっていたコーチなんですね。それであの攻撃時の立ち位置なのか、と1人ですごく納得してしまい、いつか書こうと思っていたのをようやく今回書けました。
(これって結構皆指摘していることなんでしょうか…それだったらあまり書いた意味ないかも知れませんがよく分からないのでお許し下さい。)

ギラヴァンツの選手の個性

その上で、北九州の選手の個性を見ると、特徴を組み合わせてサッカーしていることが分かります。

まず守備で言うと、FWを2セット用意し、SHも若く走力があるので、どんどん前から奪いに行く守備をします。ここはキツいところでもあり、北九州の生命線でもありますが、現状相手にとってはかなり厄介であり、なかなかペースを相手に渡しません。
また、上手く逃げられても、特に加藤や岡村は早い段階でプロフェッショナルファウルも厭わず起点を潰すクレバーさがあります。村松も予測と玉際の強さという特長を生かしていて、高い位置での相手との1対1やカバーリングは得意でなかなか最後までやらせません。展開によっても変わりますが、加藤は中央でなく左に落ちて、加藤と岡村がストッパー、村松が中央でスイーパー的な役回りになるという非対称さも相まって面白いやり方ですね。
本来村松は高さがないので引いてクロス入れられまくると弱いはずですが、なかなかそこまでやらせない守備になっています。

攻撃は、例えば高橋がSHなら、もちろん華麗なラストパスや華奢な見た目からは想像しにくいパンチのあるシュートも目立ちますが、一方で裏に抜けるランニングを繰り返し相手最終ラインを引きつけることで中盤のスペースを空けたり、味方が入ってくるコースを見てそこを空けるような動きをしたり、といった「隠れたコンビネーション」が一番の武器だと思っています。(さらに最近は相手を背負ったプレーも厭わなくなり成長が見えます。)個で崩すよりも、SBの上がりを上手く生かしてコンビネーションで崩すのが右サイドです。
※清水サポとしてはウイングを待望しているので、戻ったら彼にウイングを務めてほしいという甘い期待はあるのですが、上記のような背景(実質シャドー的)もあり、彼の特徴からも、ハマるのはウイングよりトップ下だという気がしています。最近は國分のケガでボランチをやっているのでよりそう思います。

左サイドは今季から椿が務めていますが、彼はドリブルで個で仕掛けられるのが特長なので、どちらかというと今季のギラヴァンツの攻撃は「左で作る」のが基本になっています。前進するのは左からで、前目で詰まったら中央から崩すか右サイドバックにサイドチェンジ、と言う形。

前線の選手も、例えば池元は少し下りて繋ぎに参加することが多いですし、町野は多少相手に見られていてもいったん付けてポストで起点を作る、あるいは走力を生かしサイドのスペースに走らせる、というパターンが多いです。逆にディサロは守備やポストもしますがよりゴール前でのストライカー的な動き方をします。

小林監督は清水監督時代北川にターンを仕込んだ話が有名ですが、試合中の実況によると町野にも大悟にも仕込んだみたいですね笑。
それはともかくとしても、特にFWの個人的な指導については、小林さんには確かなノウハウがあって、おそらく見えないところで色々やっているんだろうなと推測できます。

忘れてはいけないのは、GKの永井も今季ずっとかなり高いパフォーマンスを維持しています。

■課題
よく、下のカテゴリーから上がったチームは序盤好調で徐々に失速するという現象があります。分析されること、選手が抜かれること、選手層が薄く怪我などで戦力が落ちることなどが考えられます。北九州に関しては、勿論調子を落とすことはあるでしょうが、大きく落とすことは考えにくいです。その理由として、詳しくは割愛しますが、監督の用兵の巧みさと、1つの対策では簡単に止められない戦術的引き出しがあると思っています。但し、来季となると話は別で、レンタルが多い分、その選手が戻ってしまう難しさは間違いなくあると思います。(そもそもJ1を現実的に狙うチームは、それを回避するため、あまりレンタルに頼らないでチームを作るというのがそもそも前提になっていると思います。)小林監督になら安心して預けられる…というレンタル元チームの思惑もあって良い選手が集まりやすいという面は間違いなくあると思うので、ここはジレンマですね。
でも自分がサポなら、いいサッカーをしているチームを見られるのが幸せだと思います。

■補足(エスパルスについて)
エスパルスは…頑張れ!!とにかく頑張れ!!応援してるぞ!!(何かが崩壊)
というのはさておき、今はとにかく新社長と大熊さんの色を出してくれるのが楽しみですね。
非常に苦しいシーズンになっていますが、クラモフスキー監督は、指導力はあると思っています。監督としてはまだまだ勉強中だと思いますが、自分は応援しています。
これまでずっと見て感じていたこと…中村、立田、石毛あたりが言及していますが、一番大事なところをいかに見せてくれるか、期待したいと思います。