★puppetmouth’s blog★

清水エスパルスに関しての雑感。基本応援スタンス。遠方なので情報難民。素人なのでまったり更新。

他サポだけど愛媛FCのサッカーが面白いという話

久しぶりに更新。

エスパルスの試合は毎試合観ていますが、今日は番外編ということでオレンジ仲間のご紹介。

 

自分が愛媛の試合を観るようになったのは、去年岡山から愛媛にレンタルだった藤本が目の覚めるようなヘッドを決めたのを見たから。その頃キーパー岡本がかなり活躍していたのを覚えている方もいるでしょう。

その次の試合から観るようになり、気づけば今って感じです。エスパルスほどではありませんが、割と夢中です。

 

何が愛媛の魅力なのか。

一言で言うと、サッカーが面白い!(←語彙力…)

 

ということで、今日は他サポから見た愛媛の魅力を言葉にしてみようと思います。

 

・愛媛の魅力

愛媛のサッカーの魅力は、何と言っても攻撃にあります。

ビルドアップでは簡単に蹴らずしっかりとつなぐことができ、最後のところでは個の仕掛けもあり、一人一人のキャラクターも立っていて、欠点を補いあうことも含めて、本当に「チームとして」サッカーできています。

 

常にチームの矢印が前向きで、パスも必ずどこかで縦を狙い、スペースがあれば前に突っかける、という姿勢が感じられます。

 

パスに関して言うと、

・貰う選手の進行方向へパスを出せる

・むやみにバンバン出すのではなく、相手に付かれても奪われない位置に一旦トラップして、アングルを変えてコースを探す

・相手がプレスに向かってきたら、一旦持ち出してプレスをかわしてから落ち着いて出す

というのが目立ち、姿勢は前向きなのですが、ポゼッションサッカーという言葉で連想されがちな「華麗なダイレクトプレイの連続」というよりは、「丁寧」なプレイが目立つのも特徴かもしれません。特に最終ラインとボランチ

 

さらに、神谷、近藤、長沼、下川と個で仕掛けられる槍のような選手が揃っていて、スピードアップした時には非常に楽しい攻撃を見せてくれます。

 

若くて成長著しい選手が多いというのも魅力的です。

 

今の愛媛のサッカーの面白さ、去年途中から就任した川井監督の指導によるところがかなり大きいと思います。その前はほとんど見ていませんが、試合を見ていれば川井監督の影響力の大きさは一目瞭然です。

どんな相手にも自分たちのスタイルを出して勇敢に戦う、非常に面白いサッカー(←語彙力…)を標榜しています。

 

・愛媛のフォーメーション

     藤本

   神谷  近藤

下川        長沼   

   野澤  田中

  前野 西岡 山崎

     岡本

 

では一人一人紹介していきたいと思います。(愛媛サポから見たら拙い説明だとは思いますが、そこは他サポということでご容赦ください!)

岡本…千葉から移籍して去年苦しい時期の愛媛を救ったまさに守護神。というか神。チームに欠かせない戦力として活躍を続けています。愛媛は割とポストやバーに当てられるシーンが目立つ気がしますが、それで決まらないのも何か岡本の力のような気がしてくるから不思議。

前野…実質今の愛媛のサッカーを体現するチームリーダー。DFながら何と言っても彼の魅力はビルドアップ。長短のパスの精度、視野の広さともに並々ならぬものがあります。愛媛のビルドアップはほぼ彼を経由するので、川井監督のサッカーは彼なしでは考えられません。守備面では高さや競り合いの面で若干の不安もありますが、カバー意識も高く、攻守にクレバーな選手。

西岡…林堂が離脱している今、チームのディフェンス面の中心的存在。愛媛はディフェンス面の高さ強さに若干の不安を抱えているチームなので、彼がいるといないとでは押し込まれた時の安心感が全然違います。ビルドアップでミスが目立つのはご愛嬌。

山崎…去年後半から伸びが目立ってきた選手。まだ不動のレギュラーとは言えないかもしれませんが、守備面で体を張るだけでなく思い切った攻撃参加やスルーパスでも魅力を持っていて、可能性のある選手。愛媛は不動のDFリーダー林堂が怪我で苦しんでいて、彼が復帰した場合争いが激しくなります。(DFは新加入のユトリッチという未知数の外国人もいます。)

野澤…華麗なボールタッチ、ボール捌きを見せる、見ていて面白いゲームメーカー。もう一人のボランチ田中にも言えますが、川井監督になって水を得た魚のように急成長中。ちなみにイケメン。

田中…高い危機察知能力とボディバランス能力に加え、最近ではゲームメイクでもかなり自信をつけてきて、おそらく川井監督になってから一番伸びているだろう選手。ボールタッチ数が非常に多く、短いパスに加え楔のパスやサイドを変えるパスも見せるようになっています。このまま伸びるともしかしたら1年後くらいにはカテゴリー上がる(というかJ1に戻る)かもしれません。

下川…新加入選手。松本からのレンタル。完全にチームにフィットして川井監督の攻撃サッカーを加速させています。一番の魅力は速くて精度の高いクロス。そして相手と対峙したとき右も左も使えるので、敵にとってはとても嫌な選手。

長沼…新加入選手。何と言っても縦への推進力が魅力で、完全にレギュラーを掴み、愛媛の新たなストロングポイントの一つとなっています。まだまだ伸びそうな選手。現在U代表で離脱中。ちなみにイケメン。

神谷…湘南からのレンタルで、将来の日本を背負って立つかもしれないほどの才能を持った愛媛の攻撃の中心。もともとボランチでしたが、川井体制ではシャドーやトップ下にいることが多く、一段と才能を開花させた感があります。一番の魅力は物怖じしない姿勢と縦へのドリブルですが、全般的にテクニックが高く、難しいこと抜きに観ていてワクワクできる選手。カウンターで彼が持ったら「神谷タイム」です。今回はU代表から外れましたが、もともと世代別代表の常連。今季はチームの中心として結果を求めることを公言しています。(去年のダービーの記事でも触れました。)ちなみにイケメン。

近藤…若いチームの中で、愛媛在籍が長い、顔役の選手。めちゃくちゃ上手い選手というわけではありませんが、終盤まで泥臭くサボらず走って、苦しい時ほどチームを助けます。攻撃ではカウンターの起点となる仕掛けができる、守備ではスプリントで戻って相手の危険の目を摘む、ということで、ベテランがあれだけやっていたら他の選手はサボれるわけがありません。まとめると、背中でチームメイトを引っ張るメンタリティこそが最大の魅力。

藤本…岡山からのレンタルでしたが、昨季チームにフィットして今季から完全移籍、レギュラーをつかんでいます。体幹が強く、ポストやキープ力が高いのが一番の魅力。シュートにもパンチ力があり、身体能力の高さを感じさせます。上背はトップの選手としてはそれほどありませんが、前述の通りヘッドの時のジャンプ力もかなりのもの。また走力もそれなりにあるのでトップ以外の位置をこなすこともあります。

 

その他にも、吉田、有田、丹羽、新加入の山瀬なども毎試合のように試合に絡んでいます。

 

なお、上では3バックで書きましたが、4バックも併用していて、相手や選手の状況によって使い分けています。

 

・課題

かなりスタイルを持った戦いをしている分、それ以外の部分を犠牲にしている部分はありますが、一番は守備の強度、特に高さへの対策でしょう。(林堂が復帰することでそこは向上すると思います。)セットプレイにも課題を抱えているようです。また、ビルドアップを強調する分、どうしてもミスからピンチを招いたり、相手が前から激しくきたりしたときにはトラブルを抱えやすい戦い方ではあります。

そして、今日は長崎戦に敗れましたが、監督が語ったように相手が引いて守ってきた時にどう崩すかも課題かもしれません。相手の急所を突く縦パスやサイドからのクロスは既に持っているので、最後のところが課題になると思います。近藤はもともとシュートがとても上手い選手というわけではないですし、神谷ももともと質はありますが今季は力んだり焦ったりで外すというシーンがまだあり(逆にいうとこれ以上覚醒したらヤバそうですが)、中央にも高さのあるターゲットマンを置いているわけではないので、ここは今後の課題としてどう向上していくか楽しみなところです。

といっても、個人的にはこういった課題を上回る魅力のあるチームだと思っています。一番の課題は、これだけ面白いサッカーをしていても観客がちょっと少ない、というところかもしれません(他サポなのに偉そうですみません…)。もちろんスタ観戦しにくいことについては色々事情があることはお察しします。でも、お近く在住の方、海外サッカーも代表戦もいいですが、こんな面白いサッカーをしているのに見ないなんてもったいないです!!本当にいいサッカー(←語彙力…)していますよ。特に地元のサッカーをしている子供達にはぜひ愛媛のサッカーを見てほしいと思います。

 

・おまけ

今日の相手である長崎では澤田、長谷川、角田と思い出深い元エスパルス達が元気に戦っていました。特にこの試合長崎はかなり守備に重点を置いた戦いをしていて、それを支えていたのが最終ラインの角田とチェ・キュベックでした。昨季からかなり戦い方が変わっていて、正直攻撃はロングボール頼りというか前の連携がほぼない印象でしたが、手倉森監督なので、おそらく華麗なサッカーより実をとるようなサッカーをするんだと思います。そういった点では今日のようなサッカーが今季のベースになるんでしょうね。長崎サポは物足りないかもしれませんがここは辛抱でしょうね。

 

エスパルスに関して

やっぱり触れないわけにはいけないのでちょっとだけ。

今季は、運動量の少ないエウシーニョをどう生かすか→3バック変更→ドウグラス、エウソン離脱→チームの守備のバランスが崩れる、というサイクルで、正直出だしは最悪でした。ただ、ここまでの流れを見ると、チームとしての取り組みは理解できるし、変わらず、というかより一層応援しています!!

前々節では、前の3人がプレスに行ってエウソンが行かないので、前に連動して半端に前に出た河井竹内のスペースが狙われて最終ラインだけが相手の攻撃に晒される、という印象でしたが、前節エウソンを外して滝をプレス要員として使ったことで、守備での穴がなくなり、攻撃にもいい影響が出ました。特に守備面に目を向けた時、個で守れるようなチームではないので、ベストの「メンバー」ではなく、ベストの「チーム」を選ぶというのが、神戸戦で出た暫定的な答えかもしれません。

とはいえ現在もまだチーム作りの途中といった段階だと思います。特に、攻撃での質の高さには疑いのないエウソンを、守備面でどうチームに組み込んでフィットさせるか、が一番の課題だと思います。よく言われているように、前で収まらないというのも課題かもしれません(もっともこれはやり方次第なんですが)。

余談ですが、こういう話をすると「キャンプを無駄にするな」という話がついてきます。もちろんそれは正論ですが、色々なチームを見ていて思うのは、本当のチームというものはキャンプよりもむしろ実戦の中で出来ていくものだということです。強いチームは後半強い、という傾向があると思います。

ドウグラスの件もあり、それ以外の色々な状況を見ていても、しばらくは厳しい戦いが続くと予想していますが、個人的にはそれを抜ければかなり面白いサッカーが見られるのではないかと(希望的観測を込めて)期待しています。しばらく続いていた低迷期のような、前線へのロングボール頼みで、ラストパスは焦ってミスパスが目立ち、連携で崩すシーンはほぼない、という時期は昨季後半で完全に脱して、今季も攻撃の質の高さ自体は見られています。

なお、結果が出ないからと言ってヨンソン監督を交代、というのはよほどのことがない限りしてほしくありません。(どんなときにも代えないことがいいというわけではありません。近い知人などに言っていたんですが、去年の柏の加藤監督や、新潟の鈴木監督や、今年の千葉のエスナイデル監督は、実際サッカーを見ていて交代が遅かったと思います。ただ今ヨンソン監督を代えても事態は好転しないと思います。むしろチーム状況をわかっていない人を連れてきたりなんかしたら最悪だと思います。)

また、ドウグラスには、多少遅くなってもいいので万全の状態で戻ってきてほしいと願っています。(それまで金沢のクルーニー…いや何でもありません)

 

・最後に

同じオレンジとして、愛媛には本当に頑張って盛り上げてもらいたいと思います。ぜひJ1で清水と戦いましょう!負けません!