★puppetmouth’s blog★

清水エスパルスに関しての雑感。基本応援スタンス。遠方なので情報難民。素人なのでまったり更新。

第1節 vs鹿島アントラーズ

注目の開幕戦ということで、忙しさを振り切って記事アップしたいと思います!!

 

⚪︎スタメン

 

清水のスタメンは概ね報道の通りで、

  北川クリス

石毛    金子

  竹内河井

松原フレファン立田

   六反

 

鹿島のスタメンは

 

  金崎鈴木

安部    遠藤

  レオ三竿

安西昌子植田内田

   クォン

 

⚪︎前半

前半は清水が飛ばしていました。

特に石毛と金子は運動量豊富に相手のSBに対して下がらずに距離を詰めて守備していました。北川クリスランを始め他の選手もそれに連動して守備し、セカンドボールも回収できました。相手がビルドアップで余裕を持てず、SBの1つ先で清水が潰すという展開が目立ちました。

鹿島の打開策で目立ったのは主に3点で、1つは金崎が中盤に降りてきてロングボールなどを受けてポストで時間を作ること。もう一つは松原の裏のスペースを狙って鈴木(または金崎遠藤)が走りこむ展開。最後にレオシルバが動き回ってボールをもらうという展開。

清水としては、2番目が一番怖くて、実際ピンチになっていました。逆に3番目ではレオシルバ自身も周りの選手も余裕がないため詰まって清水のプレスがハマるという展開が目立ちました。

鹿島はACLもあり、試運転しつつダイナミックなパス回しで相手が疲れるのを待ってとどめを刺そうというイメージだったのかもしれませんが、想定以上に清水がコレクティブだったので、点を取られなくてよかったという前半だったのではないでしょうか。

なお、地元ということで注目された内田ですが、高い位置まで攻め上がるというシーンはあまり見られませんでした。理由はコンディションもあるのでしょうが、おそらくレオシルバ(または安西)が攻撃で上がっていくのでバランスを取っていたこと、遠藤とのコンビネーションがそこまで高まっていないので様子を見ていたこと、松原が上がってくるのでその対応を考えていたこと、逆に松原の裏にFWが上がることを考えスペースを空けていたことなどが考えられます。ただ同サイドのスペースに出すパスの精度はさすがでした。というか、シンプルに1つ1つのパスが丁寧で絶対に雑にしないですね。サッカーというと戦いというイメージが強いですが、こういうサッカー観もあるんだなと思いました。

逆の安西はかなり運動量があって、上下動を繰り返していた印象です。全体的に鹿島は左に選手を集めて右はスペースを突くという感じでした。立田を狙っていたんでしょうね。

清水の攻撃についてですが、去年との違いという意味で目立ったのはクリスランです。相手のCBとボランチのギャップに位置を取りつつ、起点になっていました。ポストが弱いという噂もありましたが、体が強いので相手との競り合い役を果たしてくれていました。長谷川悠がよくやるような華麗なテクニックというのはないかもしれませんが、あのポジションは相手と肉弾戦をしてプレッシャーをかけるのが大切なので、正直期待以上にやってくれていると感じました。さらにこの試合ではそこまでハマりませんでしたが機動力があるので、サイドやカウンターでの裏抜けも期待できると思います。

 

まとめると、清水は守備のスイッチが石毛金子でしたが、同じシステムの鹿島は慎重に入り安部遠藤がそこまでプレスに来ない(むしろスイッチ役になっていたのは鈴木)ので、そこがペースの違いに現れたように思います。

前半の個人的MVPはナイスプレイから相手のイエローを2枚誘った金子ですね。

 

⚪︎後半

最初に切り替えの早い展開が続きましたが、徐々に鹿島のペースになりました。

清水がFWで収まらなくなった(クリスランが疲れた)というのもあると思いますが、一番は清水の最終ラインが低くなって、セカンドボールをとれなくなったこと、攻撃に厚みがなくなったことが理由だと思います。前半あまりさせなかった相手のサイドチェンジに対して制限をかけられず、余計に押し込まれる展開になりました。(去年対戦した時点での鹿島は長い対角線のフィードやサイドチェンジのパスを多用するチームでした。)

清水が前半飛ばしていたこと、鹿島FWのキープ力、また鹿島のイージーミスが減ったことなども要因としてあると思います。というか、清水側もある程度下げることを想定していたと思います。

もともと清水の中盤は体が強いわけではないので、相手に体をぶつけてボールを奪い取るというのは苦手だと思います。前半は前からプレッシャーをかけて、出したところでカットするためそこから攻撃に、という感じでした。しかし後半は相手がコの字で前線でゆっくり回すところにプレスをかけて、鹿島のボールホルダーと清水のプレッサーの1on1という肉弾戦になるので、体の強さがイーブンであれば奪えるだろうプレスでも体を入れられて取りきれず、つついても後ろに残った相手選手が回収し、ラストパスをカットしようとするとコーナーに、という感じだったと思います。

それでも防戦一方というわけではなく、守備では相手に体を当てて、攻撃でもうまくボールを逃がしてカウンター未遂に、という姿勢は見られました。

ちなみに、一応ダブルボランチという鹿島ですが、特に後半は押し込んでいたこともあり、レオシルバが前に出てこちらのボランチを見るようなダイヤモンド型のポジショニングの時間も長かったですね。三竿より攻撃力がある(というか攻撃が好き)ということもあるのでしょうが、守備で竹内を気にしているような感じもあったので、もしかしたらHTで監督から、後ろでビルドアップする方のボランチをレオシルバが前に出て抑えるよう明確な修正指示があったのかもしれません。

※解説でフィットしていないとかコンディションが悪いと言われていましたが、レオシルバは広く動き回って攻守に多く関わるので、若干かわいそうな言われようかなと思いました。こなす仕事が多いとその分ミスが多くなる、野球で守備範囲が広い選手は狭い選手よりエラーが多くなるというのと似ている気がします。とはいえ全盛期に比べると綺麗なボール奪取が減ったり(後半は上手かったですが)ミスが増えたりしている印象もあります。新潟時代スタで見て衝撃を受けた思い出があるので頑張って欲しいですね。

 

⚪︎選手交代

鹿島はルーキーの安部を下げて、山本を投入。(余談ながら、ジュビロ時代はサポから批判されることが多かった印象の山本、すっかり鹿島に馴染んでますね。)

これにより、左サイドの安西が1つ上がって安部の位置に入り、山本が左サイドバックになります。

  金崎鈴木

安西    遠藤

  レオ三竿

山本昌子植田内田

   クォン

狙いですが、おそらく清水の北川金子あたりがカウンターの起点になることが多かったので、まずはその手当てだと考えられます。山本は身体能力が高くスピードがあるので、カウンターを防ぐにはベターな選択です。

さらには、立田に対してはスピードのある選手が生きるかも、というのも若干はあったかもしれません。

しかし安西は前に出てからはかなり中央に入ってプレイしていて、シュートを打つなど攻撃センスもかなりあって大したものです。

 

さらに、鹿島は土居を投入して攻撃の厚みを増してきます。

  金崎鈴木

安西    土居

  レオ三竿

山本昌子植田内田

   クォン

これ自体はさほど驚きはありませんが、さらに内田に替えてPJを投入してきます。

  金崎鈴木

PJ    土居

  レオ三竿

山本昌子植田安西

   クォン

何が驚きかというと安西が右SBに入ったということですね。しかも彼は終盤までキレのあるプレイをしていたのにさらに驚きです。ミッドウィークにACLを戦っているという点でまたまた驚きです。

これに内田もいて怪我している西もいるとなると、Jのレベルだとラームが3人いるみたいなもんじゃないかなと思います。右SBが2人いないウチからすると本当に贅沢で呪いたくなりま(以下自粛)

なお、短い時間ではありますが個人的な印象を言うと左SH>右SB>左SBだと思います。

プレイ内容も良かったので、金崎や三竿も良かったですが、後半の個人的MVPは安西ですね。

鹿島についてまとめると、やはり金崎の存在感は大きいですね。コンディションは悪かったと思いますが、全体的に強いチームなのは間違いありません。一方で課題としては、優勝を狙うチームとしてはSHがもう一つ物足りないですね。清水からすると、レアンドロがいないのは本当にラッキーで、彼が戻ってからが真のアントラーズでしょうね。

 

なお、清水の交代について言うと、石毛は運動量を考慮しての交代だと思います。また、北川とテセの交代は試合前から8割方決めている感じでしたね。

 

⚪︎昨季との違い

コンセプトは昨季に近いと感じました。

守備時の違いとしては、去年は選手がポジションを意識して穴を開けないようにあまり動かないで守る(獲りに行くというよりはコースに立つ)という感じでしたが、今季はボールホルダーに積極的にプレスに行くというイメージが強くなりました。

金子と石毛が走れるのでプレスに行くのですが、両ボランチも足が動いていて積極的に前へのプレスに行くので、ポジションというよりも相手やボールを見て動く印象が強まりましたね。

さらに、CBが両者ともヘッド強いので(去年は犬飼とカヌがヘッド強かったんですが、犬飼は怪我が長く、カヌは機動力に難があり、二見は機動力はありますがヘッドが弱く、2枚揃うことがなかったですね)、クロスに対して弾きかえす力が上がったのもいいですね。ボランチが競るようなボールでもフレイレが弾いたりできていました。テセがいない時間でもクリスランがセットプレイの守備で存在感を見せてくれたのも好印象です。

また、競り合いで分が悪い時ファウルで止めて落ち着けるというのも悪くないと思います。今までは生真面目にそのままやらせる印象があったので。

総じて、相手がプレッシャーを感じるような守りに若干シフトしたのかなと思います。

現状の課題としては、まずはゲーム体力のペース配分ですね。中盤1対1で守る場合どうしても体が強くないので、交代策も活用しながらグループで守るということ、松原の裏にフレイレが釣り出されるシーンが何回かあったので2人のコンビネーションかつその周囲の選手のカバー意識を破綻させないようにすることも大切だと思います。

あと、この試合では相手のドリブルに一歩遅れるというシーンが結構あったので、その辺りも細かい課題かもしれません。

フレイレはアジリティが課題という印象もあったので、細かいプレイが得意な川崎や浦和のようなチームに対してどうかというのもあるかもしれません。

 

攻撃に関していうと、まずクリスランの機動力がプラスですね。体を張って起点を作ってくれるのと、裏抜けしてくれるのと、両方できるのが魅力的です。一方でクリスランのスタミナが切れるので、改善するなりテセがやってくれるなりしないと、というのがあります。また、全体が後ろに重くなった時間ではもう少し個で突破して時間を作れる選手が必要かなという印象もあり、左右の問題はありますがデュークより楠神の方が良かったんじゃないかという印象もあります。また、北川は悪くなかったので、フルタイム見てみたかった気持ちもありますね。彼は両足使えるなどなんでもできて、昨季からは守備意識も責任感も出てきたので、まだまだ期待できる選手だと思います。セットプレイやパワープレイを考慮する必要はあるんでしょうが、そのうち交代はクリスランとテセの交代になるかもしれませんね。

さらに、小林監督時代気になっていたのがパススピードの遅さだったのですが、そこは改善しようという意識が試合で僅かながら見えました。良かったのはそれでミスが増えるわけではなかったということです。竹内なんかはリーダーの自覚も感じますし軽いパスミスが減っていると思います。

守備一辺倒になって適当にクリアするというシーンも少なくなった印象です。

解説でも述べられていた通り、クロスに対してクリスランとクロッサーの間で共通理解ができるとさらに良くなる感じもありました。また、開幕戦の高ぶりもあったと思いますが最後の冷静さや工夫も求められると思います。

 

最後に。

開幕戦の感想としては、戦う集団を見せてもらったというポジティブなものでした。

大いに期待している一方で、今期も残留を争うようなシーズンを覚悟しています。

清水の残留争いや降格を経験して、改めて残留争いを考えるようになってよく分かったことなのですが、降格チーム、戦力で圧倒的に劣っている、というのはどちらかというと少数派だと思います。もちろんそれは1つの要素として常にあるとは思いますが、むしろ多くの場合で決定的なのは、試合を続けていく中で結果が出ない時期が続き、思い切り、勝利への執念、相手を見る冷静さ、集団のまとまり、といった要素がだんだん無くなっていって、恐怖を感じ、集中力がなくなり、体が動かなくなり、弱く「なっていく」という点です。

私は、純粋なサッカーの楽しさ、この試合で感じたようなワクワクをこれからシーズン通してもっともっと体験したいと思っています。今日のような試合を、そして会心の勝利をもっともっと見たいと思っています。

で!エスパルスを愛する皆さんも、スタジアムで、またそれぞれの地で一緒に応援しましょう!!(ブログを定期的に更新するかはまた別の話!)

ではまた。