★puppetmouth’s blog★

清水エスパルスに関しての雑感。基本応援スタンス。遠方なので情報難民。素人なのでまったり更新。

J2第39節 vs京都サンガF.C.

この試合はキーポイントが幾つもあり、色んな角度から見ることができそうな試合でした。

総括するとしたら、、、と考えましたが、「自信で上回ったゲーム」と言えるのではないでしょうか。

 

⬛︎前半

ビルドアップについて。

清水は左(竹内松原白崎)、京都は右(石櫃ロビーニョアンドレイ)中心の組み立て。

エスパルスは竹内が左サイドで落ち(攻撃時3バック)ぎみの時間が多く、松原と共にタッチの多い展開でした。枝村は攻撃時かなりポジションを自由にとっていて、ライン際の位置、FW的な立ち位置、逆サイド寄りの位置と、味方との関係、相手を引っ張ったり相手が付きづらい位置を取ったりと動いていました。どこにいても切り替わると自分のポジションに戻るので大変だと思います。

また、最近は困った時のテセへのロングフィードが減っているのも特徴で、特に序盤は相手マークから外れるためあえて貰いに下がるシーンも目立ちました。

角田は相手2トップを誘うような持ち方を序盤盛んにしていましたが、京都の2トップは無謀に追ってくることはせず、少し下がり目の位置で待ち構えていて、追い始める時はSHも連動できる距離感で、さすが失点の少ないチームだなという感じがしました。後ろの2ラインも綺麗に組織されていたと思います。その他に印象に残ったのはダニエルロビーニョが守備にしっかり戻って結構効いていたという点(それが怪我の遠因とも言えるかもしれませんが)。

 

サンガの大きな特徴としては、攻撃時の石櫃の強気な高いポジショニング。またはイヨンジェのポスト使い。右はグループで、左はスペースを空けて。ただ、遅攻はそれほど怖くはありませんでした。

前半の中頃、京都が流れの中で前からプレスをし出す(ラインも上がる)ようになり、またそれが何回かエスパルスのミスを誘ったことで、徐々に互いのギアが上がり始めます。中に絞った白崎枝村はじめ楔のところを出足速くつぶすところから速い攻めを繰り出していましたが、それが一番の清水の脅威になっていました。

清水は基本的にどこかで中に通すというのは変えず、相手のポジションが整わないうちに攻めきるか、フリーになった外に散らしてクロスかでチャンスを作っていました。しばらくは速攻合戦のような感じになりました。

 

エスクデロは、相手に付かれていると簡単に味方を使って、またフォローがないと自分でドリブルで、試合を通して、見るほどに別格のプレイ。決定機を逆算すると大体彼が絡んでいます。

 

⬛︎後半

序盤、清水は耐える時間が続きました。半分は意図的に守った、もう半分はセカンドを拾えずラインを上げられなかった、という感じでしょうか。

特に清水の左サイド、相手の右サイドで回されるシーンが多く。

なお、本田がアクシデントで河井に代わりましたが、監督の指示なのか守備時はエスクデロをかなり意識したプレイをしていたように見えました。

 

もう一つ。清水の2点目、相手がボールウォッチャーになったということが解説されていました。

まず、序盤の京都の最終ラインのボールへの反応は素晴らしいものがありました。しかし、清水は枝村と白崎を中心に相手がマークしづらいポジショニングをずっと続けていました。このシーンでもトライアングルの関係からグループで相手を少しづつずらして松原をフリーにしています。集中力の我慢比べで勝ったという意味合いがあったと思います。

逆に清水は際どいシーンで相手を完全に離したシーンが少なかったです。相手のやり方はこちらのやり方と似ていて、堀米が斜めに入ってきたり、右サイドで3〜4人が関わりトライアングルを作ってグループで崩してきたり、またこちら以上の武器としてエスクデロロビーニョ、堀米らがドリブルで仕掛けてきたりしましたが、相手を見てしっかりついていく、周りと受け渡したりチャレンジ&カバーで守ったり、多少遅れても制限する、最後まで体を投げ出す、という部分が見られました。シュートブロックの多さとか去年とは雲泥の違…(以下自粛)。

完全に離したのはラストのセットプレイで、そこが宿題ということになるでしょうか。

 

⬛︎京都

キロスが入ってからフォーメーションが変わったので、おさらい。まず序盤はこんな感じ。

 

 エスクデロ イヨンジェ

 堀米      ダニロビ

  吉野  アンドレイ

本多 高橋 菅沼 石櫃

     菅野

 

前半堀米とロビーニョが入れ替わったりしてましたが、基本は442で、山瀬や矢島も基本同じポジションに入っていました。

 

キロス投入後は5バック(というか京都からすれば本田と石櫃を上げて3バック)になって、

 

   キロス 矢島

 エスクデロ   山瀬

    アンドレイ

本多 高橋 吉野 菅沼 石櫃

 

って感じになりました。エスクデロと山瀬が2トップへのパワープレイ気味のボールのセカンドボールを狙い、最前線で数的優位を作ろうとしていたように見えました。

 

ポジションが変わってからの京都は、気落ちもあると思いますが、守備で中央が一気に弱くなって、アンドレイは運動量が落ち(イエローのシーンが象徴的)、山瀬やエスクデロがイマイチ守備で効いていませんでした。一方で、清水からしてもフルで出たテセ大前のフィルターがほぼなくなったこともあり、最前線まで運ばれると単純に数が足りず危ないシーンもありました。リスク覚悟で攻めてきたということになるでしょうか。

結果論で言うなら、4点リードした時点で、もう少し落ち着いて回しても良かったかもしれませんね。

 

⬛︎松原

テセへのアシストはやっとですね。大前へのアシストも、植草へのクロスも…。色々あった試合となりました。ゴール後のテセの喜びよう、チームメートの祝福の様子が印象的でした。

 

⬛︎その他

同じような戦いをしていて、一進一退だっただけに、角田のゴールは大きかったですね。

また、相変わらず、と言っていいと思いますが、決定機と関係ないところでの白崎の変態キープは凄いです。お金を払って観る価値のあるプレイだと思います。

さらに、京都の集中の欠如で語られていましたが3点目の起点となった枝村のパスは何気に変態パスですね。2点逃しましたけど。

そういえば、相変わらずシュートの枠内率は高いですね。ゴールにならなかったものの際どいシーンはいくつもありました。

 

⬛︎まとめ

褒めまくってきましたが、試合としては点差ほどの差がない試合で、強さとドリブルが目立った京都、グループと質で決めきった清水。サンガは守備が堅いだけでなく攻撃もバリエーションがあり、プレイオフで再戦することがあるとしたら簡単な試合にはならないと思います。

 

これから連戦になります。間隔が短い期間は上位が分ける・負けることが多い印象があり、これからの相手では岡山が質では抜けていると思いますが、個人的には讃岐のハードワークは若干嫌ですね。怪我で2枚使ったことでテセ大前がフルで出た影響も心配といえば心配。2人の有給のタイミングやキーパーの怪我の状況も気になります。

とはいえ、選手層では他に負けないはず。連戦で大変なのは松本も同じだと思うので、何とか差を詰めてほしいです。