J2第34節 vsセレッソ大阪
ついに鬼門アウェイで勝利!
水沼さん解説試合が劇的すぎる!!
⬛︎清水のメンバー
まさかの右SB3人故障という悪夢。去年と今年のケガ人の多さはマジで呪われてるとしか思えません。
選手の人数が多いので何とかなっているように見えますが、相手が「ケガ人続出」とか言っているのを見て調べると大体こっちの方がケガ人多いというのにも慣れました…。笑えない…。
ということで右SBは三浦という緊急事態。しかしコバさんは策士ですね。三浦、ディフェンスはさすがに頑張ってましたが、ビルドアップではやはり若干ぎこちない感じでしたね。パスはそつなくやっていましたが、前に出て行くのが慣れていない感じでした。
河井が右SHに入るという予想もありましたが、それだと前への推進力がチームとして少し足りないだろうなと思っていたので、この布陣は納得ではあります。
バランスを見ていると、低い位置のビルドアップは大体左か真ん中経由でした。右SHは村田になるとどうせスペース空けて単騎突破になるというのも三浦の理由かもしれませんね。
あと、前節松本戦、六平のところで山本の高さを使われたので、杉本の流れての起点封じ・跳ね返しという意味ももしかしたらあったのかもしれません。
⬛︎試合の流れ
暑さの中で、オフザボールの動きがいつもより少ないゲームというのが全体の印象です。
先制点が重要な展開だと前半で感じたので、それを取られてしばらくは諦めの境地でしたが、セレッソが受けてくれたのも助かりましたね。
ゲーム前、「セレッソはマンツー気味に来る」とも言われていました。しかし、前半は前から追うシーンもあったものの、暑さもありむしろゾーン気味に来ている時間が長い印象でした。
また、両チームとも「選手が攻撃好きなんだなー」って感じで、攻めはイキイキ、守りは我慢って印象でした。引いて守るとセレッソは組織的守備力、エスパルスは個のボール奪取力が高くないので、ミスするまで攻撃側のターンが続くって感じもありました。
ポイントはダブルボランチのソウザと山口のカバー範囲が広いことで、2人とも攻守に前に出てきやすいため、逆にそれをかわせばバイタルが空くということですね。
セレッソはまた、キーパーで交代枠を消費したのも痛かったでしょう。(もっともこっちホームの時にはリカルドをブロックした鎌田がケガして長期離脱したのでこちらの方が大分損してる感じですが…まあ仕方ないですね。ちなみにテセは最初飛び込んだものの間に合わないと見るや頭を引いて背中で当たるように体の向きを変えているように見えました。)
⬛︎エスパルスの攻撃
狙い①ソウザと山口の間に主に元紀や金子がポジションを取り、ガンガン縦パス入れる
狙い②石毛の飛び出しで前のスペースを使う
狙い③低い位置のビルドアップは左中心
結果的に狙い①が得点になり、良かったと思います。
バイタルへの縦パスは、得点が動く前の前半からかなり狙っていて、実際かなり通っていました。その後の打開が上手くいかないという展開でしたが、終わってみれば狙いが形になりました。確かにロストも多かったです。ただ相手の分析と前の試合までの反省を生かした面もあったんだろうと思います。
また、河井竹内が低い位置では結構自由に持たせてもらえたというのも大きかったです。
②については、主に出すのが河井だったので、他の選手ももう少し狙っていいんじゃないかなという印象です。石毛は自分の役割を理解して、序盤からかなり飛ばしていましたし、守備もしていました。使ってもらえない時にもっと話し合いをしたり、プレイを変えてリズムを作ったりという部分は課題かもしれませんね。
③についてはエスパルスからするとケガ人のためという感じですが、松田選手は攻守どちらも頑張る選手なので、エスパルスの左中心の繋ぎへの応対で仕事量が多くなったことが途中交代の一因だったと思います。なおこの試合の松原は若干プレイのリズムが良くなかった印象があります。(膠着した時の槍役なので仕方ない面がありますが)
なお、解説では厳しい言葉も聞かれたのですが、山口はさすがというプレイも目立ったように思います。カバーエリアの広さはもちろんですが、パススピードの速さなんかも意識を感じました。
逆にソウザはビルドアップも前に飛び出してのプレイもできるのですが、気候のせいでバテるのが早くてこちらとしては助かりましたね。(なんか若干集中していなかったような印象も)
⬛︎エスパルスの守備
セレッソはどこからでも攻められるチーム。基本はソウザ中心の組み立て、杉本のポストワーク。
目立ったのは、①杉本が流れてサイドで起点作る(特に前を向いて持った時はスイッチが入る)、②WBがミスマッチを生かしてサイドに張ってサイドを使うというところです。これは予想の範囲内。
ただ実は一番怖かったのはカウンターで早く攻めてきた時でした。エスパルスの戻りが後手で数的不利だったり、後ろから相手を追いかけたり、というのが一番怖かったですね。SHの2人の戻りが遅いときなんかは特に怖かったです。
あとは単純なセットプレーの競り合いも怖かったですね。
逆に中央は良く締めていて、押し込まれてのソウザのミドルという怖さはありましたがよくやっていたと思います。
また、フォーメーションの違う相手でしたがサイドの守備の受け渡しなんかもまずまずやれていたと思います。
サイドのエスパルス、中央のセレッソというイメージでしたが、真逆の試合展開になりました。
⬛︎「積極的な守備」
チームとしての守備には、大きく言うとハイプレスとリトリートがあると思います。
それとは別に、個人の球際の局面で「積極的にアプローチして取りに行く」というのと「コースを切ってステイする」というのもあると思います。
何が言いたいかというと、今のエスパルスの守備で問題だと思うのは、「リトリート局面で、個人が積極的にアプローチして取りきる」というシーンが少ないことです。
もちろん最終ラインの選手が一発で足を出して抜かれたら問題ですが、後ろに人数がいるのにボールホルダーに寄せられない、ネガティブトランジションのファーストプレイで相手を止められずズルズル相手に押し込まれる、というシーンは未だに目立ちます。
シュートブロックも増え、河井竹内も意識をもってだいぶしつこくつくようになってはいますが、試合を見ているとここは課題ですね。(同じことを何度も言っていますが)
⬛︎個人について
この試合を生で見ていて一番テンション上がったのは、白崎が勝ち越しゴールのシーンの前、みんなが止まっている中で中央をドリブルで突っかけて行った時です。インタビューでは「気持ちがチームとして出ていて、たまたま僕のシュートとして入っただけ」って言ってましたが、あの時間帯で両チームの中で一番気持ち入っていた(それをピッチで体現できた)のが白崎のあのプレイだったと思いましたし、白崎が決めたのはたまたまではなかったと言いたいです。なんというか、負けん気が強い感じがいいですね。
あと、この試合攻撃ではかなり竹内の持ち味が出ましたね。これは言っておきたいです。守備はともかくそろそろゴールを決めてほしい。
⬛︎最後に
前回対戦で町田はかなり強敵だと感じたので、次回も厳しい戦いになりそうです。最初からスイッチを入れてくれることを期待します。