★puppetmouth’s blog★

清水エスパルスに関しての雑感。基本応援スタンス。遠方なので情報難民。素人なのでまったり更新。

J2第21節 vsファジアーノ岡山

希望→絶望→希望。

解説の方が非常にサッカーを冷静かつ的確に見ている方で個人的にファンになりました。(よってあまり書くことがありません!)

 

⬛︎スタートフォーメーション

エスパルスは最前線に前節同様石毛がスタメン。体調不良の六平に代わり竹内もスタメン。いつもの4-4-2。

エスパルスとしては久々の3バック相手の試合となりました。

岡山は3-4-2-1と聞いていましたが、伊藤押谷の2シャドーというよりは、押谷が少し前目で、伊藤と渡邉が底にいる矢島の両隣少し前に位置する感じ、フォーメーション表記をすると5-3-2に近い形のように見えました。

 

   押谷赤嶺

 伊藤 矢島 渡邉

片山竹田岩政澤口加地

    中林

とこんな感じです。前の2列のポジショニングは流れで流動的に変わっていましたが。

渡邉のポジションを追いかけていると試合の流れが感じられて面白いです。

 

⬛︎前半

決定機の少ない展開でしたが、岡山のゲームだったと思います。

おそらく岡山のプランとしては、エスパルスのビルドアップ時赤嶺押谷がエスパルスCBとボランチの間を消しながら、SBに出したところで伊藤か渡邉(岡山の位置が低ければ片山加地)がプレスをかけてスイッチを入れ、その次で回収する、ボランチに渡ったら矢島伊藤渡邉の誰かがプレスをかけてスイッチを入れる、というところではないかと思います。

 

実際それはうまくいったと思います。特に序盤、清水は効果的なパス回しが出来ませんでした。球際での強さも目立ちましたね。

特に前半の前半は、エスパルスの2FWが後ろと連動しないまま相手の4人にプレスをかける形になりプレスが空回りしていました。

 

岡山の攻撃時は、(3バックの定石ですが)加地片山を高く上げて、3バックに矢島が絡んでボール回しをするのが基本でした。ただ細かいパス回しというよりは、裏狙い、高い位置を取れていれば片山加地にサイドチェンジ、または押谷赤嶺が引いて受けるという展開でした。一番怖いのは押谷の裏狙いでしたね。

 

なお、岡山のやり方は、前半も後半もけっこう運動量を要するスタイルで、前半の終わりぐらいから徐々に前からのプレス(特に川口を見る伊藤)の圧力が弱まってきていました。上下動を繰り返す片山加地はもちろんですが、特に攻守によく動く押谷と矢島渡邉伊藤あたりは大変だったと思います。

押谷は90分持たないようなプレイでしたが、裏狙いも引いて受ける受け方も体の強さも相手からのボールの奪い方もクオリティが高かったですね。

前半の終盤ぐらいから、エスパルスは最終ラインとサイドバックで回すことで相手の2列目の3枚を意図的に左右に動かしているような節もありました。

また途中からエスパルスの2トップが相手の3バックをむやみに追わなくなってから守備が徐々に落ち着きました。

 

⬛︎後半

流れが二転三転しましたが、ゲームメイクや崩しの形、決定機から考えて清水のゲームだったと思います。

 

清水は基本的に前半の最後と同じようなサッカーを継続し、SB→CB(もしくはボランチや白崎枝村)→逆のSBと回すことで相手の運動量を削る感じでした。

それによって相手を押し込める時間が増え、エスパルスは楔も打てるようになり、徐々にペースを掴んでいきました。

村田を入れてからは右サイドを使ってのチャンスメイクも目立ちました。

 

対して岡山は、押谷を豊川に代えた時点で前線を赤嶺1枚にして、中盤の構成を変えてきました。

①    赤嶺

    伊藤豊川

    渡邉矢島

 片山竹田岩政澤口加地

とこんな感じでしょうか。(片山加地はもう一列前と見てもいいかもしれません。)

渡邉は清水の右サイドにいることが多くなりました。

 

1失点目は、竹田に対して縦を切れなかった村田と伊藤を見ていなかった竹内河井の責任だと思います。

2失点目は守備の問題はあるにせよ正直アンラッキーだと思います…。暑い中でのあの展開だったので負けを覚悟しました。

そういえば清水は石毛を下げた後枝村がトップに入っていましたね。

 

岡山は島田を入れたところで守備固めでしょうか。伊藤のところに矢島が1列上がって入り、島田はボランチに入りました。

②    赤嶺

    矢島豊川

    島田渡邉

 片山竹田岩政澤口田中

 

後半の岡山の守り方として、そのままだと2ボランチの脇が空くのですが、前半のように列全体がスライドするというよりは、2列目の選手が戻ってきてスペースを埋める(または2WBが埋める)という形を選んでいるようでした。

豊川はフレッシュで運動量がある一方、伊藤矢島のところは疲れてもいたので、終盤清水は必然的に右サイドからの攻撃が多くなりました。もちろんそれには村田の存在も大きかったです。最終盤では清水の選手たちもあえて左は使わず右狙いを徹底しているように見えました。

もっとも岡山としてはサイドをカバーする中盤の(①では)渡邉および(②では)島田がその時間帯で一番守れる人という配置なのだと思いますが。

 

清水の村田、岡山の豊川は結果的に矛vs矛というか、(見方にもよるでしょうが)どちらも得点失点に絡んだのが流れの妙という感じもします。

 

⬛︎おまけ

走る選手、ぶつかり合う選手から「気持ちを感じる」という言い方をします。

ただ、どちらもそういったシーンではないものの、1−2になった時に白崎が打った無理目のミドル、2点目のシーンの前後で高い位置で受けて2度クロスした河井にも気持ちを感じました。

というと清水サポのちょっと偏った見方かもしれませんが、河井が持てるようになってチャンスになったのは事実だと思います。守備では苦しんでいましたけど。

 

竹内に関しては、ボールホルダに厳しく寄せるという意識はいいのですが、失点シーン含め一度食いついた後にスペースに素早く戻る気持ちの準備を持ってほしいですね。何度かありました。(もっとも90分が久しぶりなので失点シーンの豊川へのマッチアップはキツかったと思いますが。)

 

石毛は、後半1本目の決定機は決めないとダメですね。ただ決定機はテセも多かったので、その中でもう一本決まっていれば…。

 

⬛︎成長

チームとして評価できるのは、前半焦れずにやり続ける中で穴を開けられたこと、ビハインドで厳しいコンディションの中落ち着いて追いつけたこと。

 

そして、前半も終わり、チームで一番成長したのは誰だろうと考えてしまいます。

白崎?確かに。ただ白崎は去年終盤から覚醒の兆しはあったと思います。レンタル前は動かない選手だなという印象が強かったですが、帰ってきて明らかに意識が変わっていたので、(清水にしては珍しく…)レンタルして成功した例ではないでしょうか。(余談ですが、中途半端にポンポン補強するより白崎の来年以降の契約をしっかりしておく方が補強じゃないかと思ったり。詳細がどうなっているかは知りませんが。)

三浦?弦太は去年使われ方が若干かわいそうでしたね。J1J2の違いは大きいとも思いますが小林監督の指導がかなり功を奏している感じはします。ただ、最近特に思いますがCBはそこに来るまでに相手をどれだけ制限できているかでかなり守備の難易度が変わるという点は確実にあると思います。その意味ではチームとしての守備が個人の評価と大きく関わるということを考える必要がありますね。

結局のところ、個人の持っている力は短期間で大きく変わらない。要は90分の中で自分をどう出せるか、という部分に観客は成長を感じるのだと思います。

 

出だしで流れに乗れなかった分チームの勝ち点の状況はなかなか厳しいですが、強いチームを作るという目的から考えると、個人能力の高いタレントの補強以外の部分、できることの部分では現場は本当に頑張っていると思います。

 

⬛︎まとめ

「熱い」試合でした。勝てなかったことが悔しい。でも応援しがいのあるチームになった。