★puppetmouth’s blog★

清水エスパルスに関しての雑感。基本応援スタンス。遠方なので情報難民。素人なのでまったり更新。

J2第15節 vsザスパクサツ群馬

見事な勝利!!

次も「無失点」でお願いします!!

 

⬛︎試合の基調

スタメンは、群馬は概ね予想通り。清水はテセ村田を戻したのはともかく、河井を引き続きボランチで使い、竹内が本田に代わってスタメンだったのが目を引きました。

群馬は基本2CBと松下の3枚でビルドアップ。中央に楔を打ってからの早い攻めを執拗に狙ってました。しかし、エスパルスのディフェンス時のポジションが崩れなかったこと、ラインを下げ過ぎなかったこと(ここは要検証ですが…少なくともボランチセンターバックの距離感は良かったように見えた)、そして群馬のパスの精度が高くなかったことでミスになることが多く、好調の瀬川までボールが届かず。奪ってからエスパルスがカウンター気味に早く攻める、という展開が目立ちました。(後半松原が相手の楔を完全に読んでインターセプトしたシーンなんか象徴的。)

群馬は最初こそ裏狙ったりしてましたし、後半途中で3バックにし、選手の配置も変わったりはしていましたが、執拗にサイドをついてくるといったこともなく、こちらの陣形を広げようとする感もあまりなく(1度右でごちゃっと固まってから逆サイドに張ったのフリーの選手に出したシーンがあったかなという程度)、群馬の右サイドでボールを持つシーンは数回ありましたがなかなかチャンスまで行かず。試合が決まったのもあって群馬のモチベーションや激しさ、運動量も選手によって温度差がありました。エスパルスのカウンター気味の攻撃がハマり続けるという流れは変わらずそのまま試合終了でした。

内容的にもスコア通りの完勝だったと思います。

 

⬛︎テセの存在感

この試合では本田がスタメンを外れ代わりに竹内が入ったことや、最終ラインにビョンが入ったことから、エスパルスは攻めの展開が早かったです。

それを可能にしたのはしっかりボールを収めることができたテセの存在です。

彼がエスパルスに入ってから一番良さが出た試合だったのではないでしょうか。

自身のゴールもありましたし、周りを生かすこともできましたし、彼がこの試合のMVPと言っていいと思います。(白崎もよかったですが。)

細かいミス(パスがずれてタッチに出たり)はあるのですが、試合の流れを読んで、やってはいけないミスはしないという感じを受けました。

例えば、後半、前線で抜け出しそうになり、トラップが流れてしまいゴールの可能性が低くなったもののそのままシュートというシーンがありました。「そのまま打っちゃうかー」とも思いましたが、プレー選択としてシュートで終わることでリスクを減らすという意識がベースにあるのではないかと思います。同様のシーンは他にもありました。

 

⬛︎評価ポイント

川口:個人的にあまり試合に入れていないという印象があり特に守備面が心配なのですが、サイドをタイミングよく上がって5点目になりました。自陣ゴール前で体を張ったシーンもありましたし、今後ももっと守備時の予測やポジショニングを向上させることを期待したいです。

松原:6点目は彼のゴールといってもいいと思います。終盤2本ほどディフェンスで行ききれないシーンがあったのでそこを課題としてほしいです。角田が怒ってて頼もしい。彼はきっとこれからも白崎や角田に怒られまくるんだろうな。でもそのぐらいの方がいい気がする。(新たな辻尾枠?)

北川:7点目の起点となったボール奪取は素晴らしかったです。ゴールを取れず試合後ずっと悔しそうな表情が印象的でした。

テセと北川では持ち味が全く違うと思います。テセほど周りを見る余裕や体の強さはないと思いますが、持って仕掛けられ、両足それなりに使えるのは魅力です。またディフェンスで走ることも厭いません。まだまだ成長できるはず。

白崎:貴重な先制ゴールを挙げましたが、それ以上に4点目の起点となったドリブルは興奮しました。他にも金子のゴールのアシスト、献身的なディフェンスと素晴らしいパフォーマンスを続けています。

 

⬛︎8点目

大勢が決まっているところではありましたが、あえてこのゴールを取り上げたいと思います。

・ビョンからのフィード

ビョンのフィードがあると独特の攻撃のリズムが生まれる気がします。何気ないプレーですがダイジェストで見ても金子を狙って出しているように見えます。1点目も彼のスペースへ丁寧に狙ったフィードからでした。(前半ロングボールの目測を2度ほど誤ったところは試合感のなさを感じましたが。)

・金子のワンタッチ

金子が石毛に正確につなぎます。

・石毛→白崎

白崎のクロスの狙い・質は素晴らしいです。それまでに相当走っていただろうに。

・金子がゴール

素晴らしいのは、上記のようにほぼフィールドの中央で落とした金子が、そこで止まらずに長い距離を走ってゴール前に入り込んでいる点だと思います。同時に、チームに競争原理が働いていること、前節で悔しかったことが後景に感じられる得点でもありました。

 

⬛︎距離感とリラックスと思い切り

前節までの試合に対して、いろいろなところで、「気持ちが入っていない」という論評を見かけました。また私も一部同様な内容を書きました。

それはある面で真実なんだと思います。

ただ、この試合を見てて思ったのは

「距離感、ポジショニングが適切」→守備でポジションや距離感がいいと守備者がボールホルダーにチャレンジできる、攻撃で動き直しをサボらず頻繁にするとパスが回る

(ラインコントロール、ボランチのポジショニング(とその細かな修正)、村田白崎がどこに立つか、これらはすごく大切だと改めて痛感)

「勝っていてリラックスできている」→正確なプレーができる

失敗などを気にせず要所で力を出せるシチュエーション→「思い切り」

ということで、これもまたよく言われることですが、気持ちが見えるというのは単に気合が入っているということではなく、裏付けがあるものだと思いました。

しかし、今のメンバーは、練習や点差がついた試合ではいいプレーが出るものの、負けている試合、終盤に競っている試合でできない。こういった経験を生かして、どんなときにでもいいプレーをできるようになってほしいと願っています。

 

⬛︎課題

上記のメンタルもそうですが、この試合では、エスパルスの持っている課題がそれほど出なかったと思います。

 

このまま堅守速攻でいいじゃん、という意見を複数目にしました。これはエスパルスの特徴、狙い(ビョンの展開力や河井竹内のモビリティ)もあると思いますが、それ以上に試合展開上群馬が攻めてきたのが大きいと思っています。相手のサイドバックもだいぶ上がり気味でした。

 

特に今後注目したいのは、スペースがなくて遅攻せざるを得ないとき、どこでどうスイッチを入れるのかという点。カウンターはみんな一斉にスイッチが入るのである意味合わせやすいのですが、遅攻の場合ゆっくりまわすところからスピードを上げて本気で行く局面が必要だったりする(あるいはゆっくりなまま相手を外しまくるか)ので、選手間でタイミングがズレるとミスになったり、やり直して同じリズムの繰り返しになったりします。そこで選手間の狙いをどう合わせられるか。

 

個人的に今のエスパルスは昨季ぐらいまでのガンバ大阪のサッカーと比べて見てしまうのですが、ガンバはパス精度とサッカー脳が一級品である遠藤を筆頭に、倉田阿部(大森)と運動量・決定力を備えた選手がSHにいて、SBは藤春米倉など足が速い選手、中央にはパトリック佐藤赤嶺と高い選手がいました。相手にある程度引かれたとしてもいろいろな攻め手を持っているチームだったと思います。

エスパルスの編成はそこまで個の特徴がシステムに嵌まった編成ではないので、遅攻で攻めるとしても工夫とタイミングが求められると思っています。

 

もう一つ、セットプレーで点が取れたことと、リスタートからの集中力の欠如など変な失点の仕方をしなかったことは良かったですね。試合運びのまずさは本当にこのチームの課題なので。1点目を取った時の選手の喜び方を見ていたのですが、気が引き締まった表情で「今日は大丈夫だな」と思いました。これを続けてほしいです。

 

その他にも、「前から来た相手をしっかり外す」「相手がやり方を変えてきた時にしっかり対応する(この試合群馬はシステム変更はあったものの楔狙いは基本的に変わりませんでした)」「90分走りきる(終盤は少し疲れていました)」このあたりはまだ課題として持ち続けてほしいと勝手に思っています。

 

⬛︎最後に

個人的には、ここ数シーズンに比べ、いろいろな部分でチームがいい方に変わってきている手応えをずっと持っているのですが、その分結果がついてこないもどかしさも感じていました。今季のサッカー、メンバーなら連戦や暑さといった要素による影響も他チームと比べると小さそうですが、まだまだ上位とは離されています。今後の巻き返しに期待したいです。

明日録画見直すのが楽しみ。ビョン角田のラインコントロールと相手のプレッシングに注目して見ようっと。

 

次も「無失点」でお願いします!!