★puppetmouth’s blog★

清水エスパルスに関しての雑感。基本応援スタンス。遠方なので情報難民。素人なのでまったり更新。

J2第19節 vsジェフユナイテッド千葉

ゲームとしても、語る試合としても、面白い試合だったと思います。

 

⬛︎清水のビルドアップ

これまで河井六平の組み合わせのときは、どちらかというと河井が細かく動いて受け、六平は少し前で相手の間にポジショニングという形が目立っていました。

この試合で目を引いたのは、攻撃時に両SBの位置が若干高くなってきているように感じたこと、また六平が今までよりも引いて最終ライン付近または最終ラインの位置でビルドアップに加わっていたこと。

どちらかというと六平を下げて河井が前に出るシーンが多く、これまでとは六平と河井の縦の位置関係が逆転していた感じでした。

相手の前線が2枚でプレスしてくることへの対策や守備時のリスク管理の視点も若干はあったのかもしれません。

 

⬛︎千葉スタメン

右SH長澤、左SH船山、山本ボランチと少し前節からいじってきたようでした。

(後半に、今の千葉では一番攻撃で違いを出せる井出を投入してきました。そしてそのタイミングで船山右、井出左、長澤はトップ気味のポジションに変わったようでした。)

オナイウは頑張ってはいましたが、ポストが強力という評判のエウトンが出場停止だったのは千葉にとっては少し痛かったかもしれません。

 

⬛︎清水のビルドアップvs千葉のチェイス

ポイントとして、千葉の町田はかなり前からのプレスをしてくる選手。まるでこちらの金子のよう。清水のビルドアップは前からのプレスに弱い印象があったため、ここはひとつの見所でした。

結果、清水の回しは概ね相手のプレスをかわせていて、運動量を奪うことには結構成功していました。ここはひとつ成長しているところだと思います。

特に後半の立ち上がり、相手が前から来ても連続でうまくかわせたことで、相手のラインを下げて押し込む時間帯を長く作れたと思います。それによって、テセ頼みだけでなくボランチがボールを持てるようになっていきましたし、下りてくるSHに一旦当ててSBも使いながらビルドアップというプレーも多くできるようになりました。

CBから空いた逆サイドに入れるフィードを時折混ぜたのも好印象。

 

⬛︎同パート2

清水は最終ライン付近では気候を考慮して相手に走らせつつ、詰まりそうになったらテセ狙いを徹底。この試合では相手のCBに対しポストを効果的にこなしていたため、清水の時間帯が多くなる流れだったと思います。

また、以前にテセはハイボールよりグラウンダーの方が収められると書きましたが、そういったボールが増えている点もいい部分だと思います。

千葉の守備で一点、SHの2人(船山長澤)はこのフォーメーションでは一番きついところの1つだったと思いますが、船山は終盤まで運動量が落ちずチームへの貢献は素晴らしかったですね。

清水としては、ドリブルや横パスを相手のSHに前を向いてカットされてカウンターというのが一番危険なシチュエーションでした。最終盤に千葉がチャンスを作った原因として、清水がリスクをかけて高いポジションを取ったこともありますが、千葉SHの頑張りも大きかったと思います。

また、千葉の最終ラインはクロス対応があまり良くないという前評判もありましたが、この試合では何本も上げられたクロスに粘り強く対応していたと思います。

 

⬛︎千葉の攻撃

さすがに個の能力が高い選手が揃っているというチームという印象。サイドの選手同士のワンツーのコンビネーションなんかは関塚監督のチームっぽいというか訓練されていると感じました。

エスパルスの守備もだいぶ組織的になってきているので千葉は最終ラインからのビルドアップに若干苦労していた印象ですが、裏に出すラストパスの精度は清水より高かったので、シュート本数は清水の半数程度だったものの本当に決定的なシーンはむしろジェフの方が多いという感じでした。

また、ジェフが押し込んだ時間帯での富澤の焦りのない散らしは地味に効いていました。

評価の高いアランダはそこまでハイパフォーマンスではなかったと思いますが、攻撃の時に見ているところがいいですね。まず一番危険なところから狙うという感じが出ていました。

 

⬛︎収穫

SBとSHの関係が整理されてきて、SBが攻撃で効いていたのは収穫ですね。

リーグ序盤戦はサイド攻撃は多いものの個人の能力頼みという面がありました。しかしこの試合ではチームとしてサイドを効果的につくシーンが多く作れたと思います。

前半は川口が船山の裏に抜けたシーンがありましたし、後半もサイドからいい形を作ってクロスという形は何度も作りました。村田も松原も川口もみなクロスの精度は高いと思っているので、この試合では実を結ばなかったもののこれを続けていけると楽しみですね。

 

⬛︎課題

清水としては、前節でも指摘した「ラストパスの精度がもうひとつ」という点は課題だと思います。もっとできると思うだけに。特に中央裏のスペースに出すパスは合わないですね。

あと、この試合では全体のシュート意識が高かったので、打つと見せかけてフリーの選手に渡すとか、相手の裏をかくようなプレイも織り交ぜられるといいと思います。

さらに、終盤ミスが多かったテセ白崎や河井あたりは、連戦からずっと出続けている疲労もあると感じました。簡単には代わりは見つからないと思いますが場合によってはターンオーバーをうまく使っていきたいですね。

 

⬛︎まとめ

お互いに成熟しつつある状態で対戦したという印象があり、非常に面白いゲームでした。エスパルスとしては最後やその1つ前が合わないというシーンが多かったですが、今の千葉相手にゲームの主導権を握れたのは夏場で必ず生きると思ってます。

それにしても、今更ですが清水の最終ラインは若い。というか、主力はほとんど若い。シーズンが変わる時期にメンバーが変わらないチームはないけれど、少なくとも今シーズン彼らの成長を見守ることができるというのは本当にワクワクします。

次は遠方アウェイで序盤戦旋風を起こした山口戦。前線のコンビネーションは本当に速く、勢いに乗ると止められない相手にどう戦うか楽しみです。

J2第18節 vs横浜FC

町田戦と逆で、チームの相対的な運動量で勝ったため、完勝と言える内容になりました。

やっぱりホームってアドバンテージあるものなんですよね。懐かしいこの感じ。

 

⬛︎前半の横浜FC

前半の攻撃の中心はイバ狙いのハイボール

エスパルスの守備のポジショニング(特にFWの一人がボールホルダーの前に行き、もう一人がボランチにつくV時の動き→コースを狭めて待ち構えたボランチのカット)および金子の最初から飛ばして行けるところまでという感じのチェイシングのため、ボランチを経由した組み立てはなかなかできず、地上でパスが前1/3までつながることはほとんどありませんでした。

というか、横浜側からするとむしろ地上のパスの方が引っかかってて危険でした。

一方守備では、エスパルスのつなぎに対して取りどころがなかなか見つからず。エスパルスの選手がつっかけていったところにチェイスするものの間際でかわされるという展開。気候に加えてなかなか取れないということで精神面で余計疲れを感じる展開だったと思います。ここでイバが結構走らされたことも試合展開の中でポイントになったのではないでしょうか。

 

⬛︎後半の横浜FC

イバは後半開始から少しした時点でだいぶ疲れていました。結果、小野瀬を経由することが増え、また実際彼の個人技で何とかするのが一番理にかなっていました。

また、横浜が押し込んだ時間でセットプレイを取った時はこちらとしてはいちいち怖かったですね。

中央突破はあまり可能性は感じませんでしたが、押し込んだ時にサイドに散らして勝負というのが一番可能性を感じましたね。エスパルスからすると白崎やボランチの運動量が落ちた時間があったこともその一因だったかもしれません。

 

⬛︎エスパルスの攻撃

実況解説では「攻めが遅い」ということが言われていましたが、この試合で良かったのは「相手を見ながら回す」というところだったと思います。

「シンプルな攻撃」を掲げてから数試合は、コンディションの問題や相手の守り方も大きいのですが、とにかく早く前へという感じでボールを捨てているシーンが散見されました。この試合では、最初は若干厳しいところへのパスが目立ちましたが、前半の後半ぐらいから徐々に効果的に回せるようになっていったと思います。

簡単に蹴るのではなく相手が来るのを待ちながら突っかけて、相手が来たら空いたスペースに動き直した選手に出す、という感じで、いきなり縦をつくということありきではなく、相手を消耗させるように回せるシーンが増えたのはいいですね。ピッチが良かったこと、相手のコンディションがあまり良くなかったこともあるのでしょう。

なお、監督は試合後のコメントで不満を言っていたようです。どの辺りを言っているのか詳細までは分かりませんでしたが、おそらく1点目のようなプレイ、つまり途中で蹴らなくて済むならつないでそのまま完結してしまうプレイをもっとしてほしい(できなければ何度もやり直してほしい、それでもつながるように全体がもっと動いてほしい)と思っているんでしょうかね。確かにロストはロングパスが多かったですし。

そういった意味では河井は監督の言うような視点でのプレイはかなりできていたと思います。よってまず犬飼あたりに言っているような気がしますが、六平は2列目の選手のような動き方をすることも多いので、もっと細かく引き出す動きをしてほしいというところはありますね。ただ個人的には暑さを考慮すると悪くはなかったと思います。こういうポイントは今後さらに改善が期待できるので楽しみですね。

スト20分ほどで若干足が止まりかけましたが、村田も効果的な仕事をして勢いを与えてくれました。しかしまさかあの位置から左足で振るとは驚きました!

2つだけ苦言。

1つは、ラストパスの精度。もちろん一番難しいところ。ただ、いい位置まで回せていて最後にズレるというのは依然多いですし、少なくとももう2〜3回は決定機を作れたと思います。相手が前から来なければ「相手を見て」回せる、では最前線の「味方(受け手)を見て」出せるか、もう少しなんですけど監督が言っていたところですね。

もう1つは、松原のプレイチョイス。相手がいるのに低い位置からドリブルして引っかかるというシーンが複数ありましたので、状況に応じたプレイを考えて欲しいです。自信があるのはわかるんですけどね。その分前線では大いに仕掛けてくれればと。

 

⬛︎エスパルスの守備

最初は若干押し込まれたものの、運動量が落ちる70分ぐらいまではほぼパーフェクトだったと思います。前の2人がコースを限定する、イバへのロングボールはCBがしっかり跳ね返す、ショートパスはボランチ2人が刈る、サイドのパスはSHとSBが限定する。組織的に守れていたと思います。

こちらも敢えて1つ言うと、個人的には代わって入った北川にもう少し守備で効いたプレーをして欲しかったと思います。ボールを取ろうとする、前線で走り回る、というのを見せるシーンもいくつかはありましたが、相手のパスコース、相手の進路に立てていないのであまり効果的なプレスになっていませんでした。

(金子や石毛は相手を見ながら立ち位置を取れていたので、相手が前に攻めるほどコースがなくなっていくというチームとしてのディフェンスになっていました。また金子は運動量も出していました。)

また、チームとしてのディフェンスはいいのですが、押し込まれた時に1対1で勝つなど流れを変えられるディフェンスのプレイをできればより良いですね。

 

⬛︎まとめ

一番思ったのは、「横浜FCが前を2枚にして最前線からプレスをかけてきたらどうだったんだろう」ということ。

暑かったことと、ピッチやコンディションのホームアドバンテージがあったことで、相手のプレスが後手を踏み、エスパルスが余裕を持って回せた、というのが一番の勝因だったと思います。技術と組織があるからこその理由ある勝利だと思いますが、もう少し涼しい時期に相手にガンガンプレスをかけられたら違った展開になった可能性はあります。普段の横浜FCはそういうプレイをするチームだと聞いたこともありますので、次は要注意です。

これから強豪との連戦。気を引き締めていきましょう!

J2第17節 vsFC町田ゼルビア

今季の元紀はこれまでにないメンタル面での成長を見せてくれていたので、怪我で激萎え中(去年までは他の選手と比べて特別な思い入れはなかったんですが)。プレシーズン見たときは「今シーズンは鎌田についていく!」って思ったし、序盤は「西部最高!」って思ってた。気持ちを見せてくれる応援したくなるような選手がみんないなくなるなぁ…。ただただ残念。

 

⬛︎概観

前節に続き4-4-2のミラーゲーム。

両チームとも似たような戦い方でした。

もっとも、清水が早々にリードしたこともあって、清水は全体に引き気味、町田はハイラインというコントラストが鮮明になりました。キャラはハイラインの方が生きるしね。

守備に関して、清水は2FWがステイしつつボランチへのコースを切るという感じ。

町田はビハインドだったので、状況によっては2FWが2CBにプレスをかける場面もありました。

 

全体に町田の守備はかなりコンパクトで、前後の距離、左右の距離がコントロールされている素晴らしいものでした。その裏付けとして運動量と意識付けがあるのでしょう。

 

この試合をどう評価するかは難しいところなのですが、普通に見ると町田の方が決定機が多く町田のゲームだったと言えるでしょう。

ただ、意図した作戦で点を取り、交代選手が仕事をした試合ということでいうと、清水の狙いが結果に結びついたゲームと言えると思います。ラッキーな面もありましたけどね。そこは清水が押してた試合、ハンドを取ってもらえなかった試合もあったので。

 

⬛︎町田のチャンス

町田のチャンスには幾つかのパターンがあったと思います。

 

まずは、エスパルスの個人ミス。

人数が揃っているのに完全に相手のマークを見失う。体を当てられて滑る。決定機を作られる一番の要因はこれではなかったでしょうか。

 

第二に、ペナルティエリアの角をうまく使われたとき。

相手のサイド攻撃はSH(ボランチ)とSBで相手を見て大体抑えていたと思います(一本谷沢のキープから抜けられましたが)。また、単純な中央への楔なども基本的に埋められていたと思います(一本矢沢のスルーパスから抜けられましたが)。ただその間というか、ボランチとSHSBのすき間のあたり、ここで町田のSHがうまく中で受けたり、FWがそのあたりで受けたりしたシーンでは町田の複数の選手が絡んでチャンスを作っていました。

 

第三に、パワープレー。戸島や上がったキムソンギに空中戦でことごとく勝てていない感じで、終盤危ないシーンを作られました。でも守備固めで弾き返せるような人材はみな離脱中…。(いや、そもそもいないか…。)ビョンもうちょいがんばってくれ!

 

逆に、町田の持ち味の一つである最終ラインや中盤からのワンタッチパスは比較的よく抑えていたと思います。前半なんかは相手の意図がズレるシーンも多かった印象。

上述したようなのも含め高い位置のポストやキープからコンビネーションが始まると怖かったですけどね。

 

⬛︎清水の戦い方

町田がハイラインなので、割り切って引いて裏狙い。

特に終盤、セカンドを拾えず、前に出しても選手間の距離が遠いためなかなか繋がらず、低い位置で相手の攻撃を受けまくるので見栄えがよくありませんでした。ただ結果的に裏狙いで2点取ったので、作戦としては成功でした。

 

もうちょっと運動量を出して押し上げ動き直しをできれば攻撃が繋がると思うのですが、連戦なので目一杯という感じでしたね。

北川にはもっとたくさん裏を狙って欲しいと思いましたが、スーパーなトラップを決めてくれたので文句は言いません。

 

⬛︎課題

攻撃に関して言えば、前回述べたトランジション時のラインコントロールに加え、最後およびその1つ前のプレー選択が上手くいかない感じでしたね。中盤ではショート〜ミドルパスをスペースを見つけてまずまずいい形でつなげていると思うので(こんなこと言ってるの俺ぐらいな気もするがまあいいか)、問題はその前の犬飼力裕あたりの足元の覚束なさと、その後の最終ラインをどうやって越すかの精度・イメージの共有ですね。今後勝っていくためには、特に中央の崩しを完結させたいですね。ミドルシュートも含めて。

また、この試合は特になのですが、コンパクトな相手にはもっと逆サイドへのボールを使ってほしいですね。これもキッカーはもちろん後ろのつなぎが安定してないと難しいですけどね。

 

その他、SBのプレーの質を上げるということですね。1つ取り上げると、後半川口が考えながらそのまま持ち上がって、スペースがなくなってテセに出して潰されるというシーンがありました。全体にSB達にはもう少し判断を早くしてほしいところ。両SBに言えますが、サイド深くまで行ったら多少ひっかかってもいいのでやり直さずそのままのテンポでクロス上げてみてほしいとも思います。

 

⬛︎アクセント

町田は前半からスイッチが入るとタッチ数少なくパスをつなぐ感じでしたが、谷沢が入ってからは彼が要所でキープ力を活かして攻撃のアクセントをつけていました。組織として一番危険だったシーンは終盤彼が真ん中にパスを通したところからでした。

逆に清水は、基本的にポジションを守っていましたが、特に枝村は時々ファジーなポジショニングで変化をつけていました。

基本的に町田も清水も守備を重視した組織作りをしていると思います。選手としてはポジションを動かすのは守備の穴を開けるということにもなると思うのですが、ベテランだからこそという部分を感じました。

 

⬛︎おまけ

・審判。PK(時間帯的に絶対帳尻とると思いました(笑))やゲームマネジメント、ハンド見逃し、杉山への特攻、元紀の怪我なんかは仕方ないのかなとは思いますが、日本の審判だったら取らないような、ボールに行って奪うシーンに対してかなり厳しくファウルを取っていたのが目立ちました。

・清水ベンチでコーチが背番号カードみたいなので指示出してしたのは前からだったんでしょうか?なんか微笑ましい光景。

 

⬛︎最後に

しばらくは序盤のように堅い試合運びを狙ったゲームが続きそうな気がします。ただ、夏場は運動量が落ちるので、後半はどうしてもオープンな展開になりがち。

 

連戦なので、次戦スタメンを変えたり、交代策で工夫したりしてくると思います。

おそらく最終ラインを変えてくるのと、枝村スタートで村田を早い時間から使うなど交代策を考えてくると思います。

ゲームを見ている限りSBや河井の運動量は大丈夫のような気がしているのですが、テセと白崎はかなり負担がかかっている感じなので、その辺りをどうしてくるかは注目。

ガラッと変えてくる可能性もあります。

控えの選手がどれだけやってくれるか、次の試合は総合力が問われる一戦になりそうです。

J2第16節 vs水戸ホーリーホック

エスパルスはこの試合、3つの相手と戦わされていました。

 

⬛︎風

 現地にいましたがとにかく風は強かったです。高いボールだけでなく低いボールも軌道が変わっていたので、正直かなりやり辛かったと思います。

 

風を言い訳にしてはいけない、味方にしないといけない。まあそうなんですが、もともと高さや強さを持っている選手たちと言えるかというと私はそうは思いません。清水は精度で勝負するチーム、水戸は要所で高さを持っているチームなので、風は相手のペースになる原因だったのは間違いないのではないでしょうか。実際出た瞬間は「いいパス!」って思っても途中で曲がって受け手がスピードダウンしたりしてました。受け手も風を考えながら受けることを余儀なくされるので、どうしても次のプレーにスムーズに移行しづらかったと思います。

プレースピードが遅れるとボディコンタクトが増え、当たりに弱い選手には不利になります。

 

⬛︎芝

深かったんでしょう。出た瞬間は「いいパス!」って思っても途中で減速してました。

 

⬛︎審判

ひどい審判だとは思いませんでした。エスパルスが得をしたところも損をしたところもあったと思います。ただハンドの判定など若干選手側に不信感があったように思います。

前半の本間がテセを倒したシーンはカード相当だと思いますし、後半本間が飛び出して元紀がかわそうとしたシーンはハンドだったと思います。両チームともバックパスキャッチも普通に流されてましたし…。

 

⬛︎水戸

4-4-2で、攻撃時は石神が降りる形。正直ビルドアップはかなりミスが多くそれほど脅威には感じませんでした。

 

しかし、特に輝いていたのが最前線の三島。アバウトに送っても競り合いで勝っていて、空中戦はメチャクチャ強かったです。決定的なシュートがあったわけではないのですが、心理面で試合の基調を作ったと思います。その意味で誰か一人と言うなら湯澤と迷うものの三島がMOMだと思います。

 

サイドで若干強引でも1対1を仕掛けファウルやCKを誘うシーンもかなり目立っていて効果的でした。たぶんドリブラーに風はあまり関係ないので、湯澤、田向あたりは特徴を出せたと言えるのではないでしょうか。プレイ選択を見ているとセットプレイに自信を持っているんだなというのがよくわかりました。

(相手が水戸で角田も抜けているとセットプレイは恐怖しかなかった…。)

 

その他特筆すべきは、CBに高い位置からプレスをかけていたこと(ラインを高くするというプランだったようです)と、大前が高い位置で持った時にできるだけサポートをつけるよう意識していたと思われることでしょうか。(もちろん村田もです。)

もっとも、それほど特別なことをしてきたとは思いませんでしたが…。

 

なお、予習はしていたものの駐車場出るときの混雑は流石の衝撃でした(笑)アウェイサポもですが毎試合通うサポさんたちが大変でしょうね。改善されることを願っています。

 

⬛︎エスパルスはなぜ輝けなかったのか(前半)

相手のパス精度が高くなかったこともあって、結構な回数前節同様にいい位置で奪うところまではできていました。

 

しかし、その後のパスが(狙いは悪くないものの)風や芝でズレてテンポが止まったり攻撃が寸断される、という展開が多かったです。

 

結局、かなりミスパスのプレゼントをもらっていたのですが、効果的に活かせませんでした。

 

⬛︎エスパルスはなぜ輝けなかったのか(後半)

よくなかった一番の原因は、CBが蹴ったボールをそのままマイボールにできなかったということだと思います。

 

まず、相手のプレッシャーを受けて低い位置でクリアというのが多かったので、セカンドボールを拾えなかったです。(キツかったらサイドにクリアしてもいいと思うんですけどね。)

 

また、そこまでプレッシャーがかかっていなくてもCBが縦に早くというのを意識しすぎて、マイボールの時間が短く攻めが単調になってしまいました。

 

そのため内容はむしろ前半の方が良かったと思います。

 

特に最後の10分ぐらいは、選手たちも焦ったと思われ、攻撃が縦と中に集まりすぎて、相手の密集に入れるだけだったり縦に抜けてしまったりあまり効果的な攻撃ができませんでした。

 

⬛︎ではどうすればよかったのか

まず第一のポイントはSBの攻撃参加でしょう。

 

一番に考えられるのは、ビルドアップの時に横の幅、特にSBをもっと関与させるということです。(ただ、この試合は風や相手などを考えた上でリスク排除を優先したと思うので、それを悪かったと断定できるかは難しいですが。)

そうすれば2SHやボランチをもっと攻撃に関与させることができたと思います。

 

この試合では両SBのスタート位置が低かったと思います。その原因として、ビルドアップ時にいつもであれば本田が下りてその分SBを上げるのですが、この試合ではボランチをはっきり下ろすという感じではありませんでした。その分リスク管理で残るSBは低い位置からのスタートでした。ただ前線であまりタメが作れなかったので、SBの上がるタイミングが難しかったと思います。結果として後ろに重い感じになりました。良し悪しはありますが竹内を下げるというのも一つのやり方だったと思います。

 

また、相手が2人前から来ているので、基本的にCBが1つ前のボランチに出すのは簡単でない立ち位置になっていました。

そうすると、どうしても一旦SBに預けるか、前に長いボールや楔を狙うかになるのですが、前者があまりなかったので、穴を空ける意味でも相手を広げ走らせる意味でももう少しサイドを使って組み立てるのも一つの手だったと思います。

(余談ながら、松原は結構攻め上がってボールを受けていて、個人のパフォーマンスは悪くなかったと思います。)

 

第二に、セカンドボールを狙う意識です。後ろから長いボールを出すのであれば、簡単に競り勝てることはそう多くないので、ボールがこぼれそうなところに選手がいないとロストする確率が高くなります。そのあたりで全体の意識の統一が見られるといいと感じました。前述の通り後ろに6人が残る感じだったので、セカンドボールを収めるのが難しかったです。

 

なお、解説の鈴木さんがラインが低いということを盛んに指摘していました。

個人的には、解説全体が若干結果論印象論という感じだったので(「水戸は頑張っているが清水は全然走っていない」とか)若干胡散臭い感じで聞いていました(失礼!)。

 

ただ一つ注文をつけるとすると、マイボールの時にもう少し前後の幅を狭くして欲しいというのはありました。守備時の基本的なライン設定が悪かったというよりは、トランジション時などのこまめなラインの上げ下げ(ライン修正)が欠けていたのではないかと感じました。

 

テセは地上戦でのポストは効果的なプレーができるのですが、空中戦はそこまで圧勝できるわけではありません。そのあたりの力関係や試合の流れを考えてプレーできるといいですね。

 

また、フィードがラインを割ってしまうシーンも複数あったので、ボールの回転やまっすぐ蹴るのではなく角度をつけるなどの工夫ももっと見られればと思いました。(出し手からすると「出せる」と思ったタイミングで出していると思うので仕方ないところもありますが。)

 

村田があまり効いていなかったので、特に昨日はあのポジションでボールを持てて落ちつけられる選手がいればとも思いました。

(それを期待されての枝村だったと想像しますが、効果的なプレイは出せず…。昨日のやり方ならテセを残して大前をサイドに動かしても良かったかもしれません。)

 

まあ所詮素人の戯言ではありますが…。

 

⬛︎選手評価

ダブルボランチ:守備でズルズル下がるシーンは気になりましたが、攻撃は良かったと思います。あの戦い方で彼らに責任を負わせるのは酷ではないでしょうか。

 

杉山:コーナーで飛び出して触れないのはなんとか改善して欲しいですね。ここも明らかに風の影響はあり、本間も同じようなシーンはあったので難しかったのとは推測しますが。

 

川口:この試合では守備はなんとか頑張って穴を開けないようにしていました。ただ攻撃ではほぼ死んでいたのでチームとして使い方を考えて欲しいところ。

 

⬛︎監督について

おそらくCBからシンプルに出そうというのは監督の指示もあったと思うのですが、結果的にはそれを選手が真面目にやりすぎたため(またはそれ以外をやる余裕が選手になかったため)裏目に出た感はありました。

どちらかというと選手が状況を見てプレイのバリエーションを出してほしいと思うんですけどね。

また後半はミドルをいくらか狙うという意識付けもあっても良かったかもしれませんね。

ただセットプレイ以外はそこまでピンチを作られたわけでもなく、結果的に無失点で終えることができました。

監督インタビューでは状況を的確に分析していたので、それを選手間でも共有して次に向かってくれることを期待します。

 

⬛︎最後に

現地観戦した試合としては「風強!」って感じで両チーム低調なパフォーマンスだったのである意味観戦するには最悪の内容でした。競り合いに強い角田の不在も痛かったですね。

ただ流れの中からの崩しの精度は負けていなかったと感じられましたし、コンディションを考えるとリスクを避けてアウェイで勝ち点1を取るというのはそれほど悪い選択ではないとも思います。

もちろんこういった相手に環境を言い訳に勝てないのではJ1なんて遠い、と言う意見も十分よくわかります。ただ私としては、大事なのは全否定するのではなく良かったところを残して悪かったところを修正することだと思うので、選手スタッフにはそれを期待します。

こういう試合がずっと続くわけではないので、ぶれずにさっさと切り替えて今まで通り次の試合も頑張って欲しいです。

J2第15節 vsザスパクサツ群馬

見事な勝利!!

次も「無失点」でお願いします!!

 

⬛︎試合の基調

スタメンは、群馬は概ね予想通り。清水はテセ村田を戻したのはともかく、河井を引き続きボランチで使い、竹内が本田に代わってスタメンだったのが目を引きました。

群馬は基本2CBと松下の3枚でビルドアップ。中央に楔を打ってからの早い攻めを執拗に狙ってました。しかし、エスパルスのディフェンス時のポジションが崩れなかったこと、ラインを下げ過ぎなかったこと(ここは要検証ですが…少なくともボランチセンターバックの距離感は良かったように見えた)、そして群馬のパスの精度が高くなかったことでミスになることが多く、好調の瀬川までボールが届かず。奪ってからエスパルスがカウンター気味に早く攻める、という展開が目立ちました。(後半松原が相手の楔を完全に読んでインターセプトしたシーンなんか象徴的。)

群馬は最初こそ裏狙ったりしてましたし、後半途中で3バックにし、選手の配置も変わったりはしていましたが、執拗にサイドをついてくるといったこともなく、こちらの陣形を広げようとする感もあまりなく(1度右でごちゃっと固まってから逆サイドに張ったのフリーの選手に出したシーンがあったかなという程度)、群馬の右サイドでボールを持つシーンは数回ありましたがなかなかチャンスまで行かず。試合が決まったのもあって群馬のモチベーションや激しさ、運動量も選手によって温度差がありました。エスパルスのカウンター気味の攻撃がハマり続けるという流れは変わらずそのまま試合終了でした。

内容的にもスコア通りの完勝だったと思います。

 

⬛︎テセの存在感

この試合では本田がスタメンを外れ代わりに竹内が入ったことや、最終ラインにビョンが入ったことから、エスパルスは攻めの展開が早かったです。

それを可能にしたのはしっかりボールを収めることができたテセの存在です。

彼がエスパルスに入ってから一番良さが出た試合だったのではないでしょうか。

自身のゴールもありましたし、周りを生かすこともできましたし、彼がこの試合のMVPと言っていいと思います。(白崎もよかったですが。)

細かいミス(パスがずれてタッチに出たり)はあるのですが、試合の流れを読んで、やってはいけないミスはしないという感じを受けました。

例えば、後半、前線で抜け出しそうになり、トラップが流れてしまいゴールの可能性が低くなったもののそのままシュートというシーンがありました。「そのまま打っちゃうかー」とも思いましたが、プレー選択としてシュートで終わることでリスクを減らすという意識がベースにあるのではないかと思います。同様のシーンは他にもありました。

 

⬛︎評価ポイント

川口:個人的にあまり試合に入れていないという印象があり特に守備面が心配なのですが、サイドをタイミングよく上がって5点目になりました。自陣ゴール前で体を張ったシーンもありましたし、今後ももっと守備時の予測やポジショニングを向上させることを期待したいです。

松原:6点目は彼のゴールといってもいいと思います。終盤2本ほどディフェンスで行ききれないシーンがあったのでそこを課題としてほしいです。角田が怒ってて頼もしい。彼はきっとこれからも白崎や角田に怒られまくるんだろうな。でもそのぐらいの方がいい気がする。(新たな辻尾枠?)

北川:7点目の起点となったボール奪取は素晴らしかったです。ゴールを取れず試合後ずっと悔しそうな表情が印象的でした。

テセと北川では持ち味が全く違うと思います。テセほど周りを見る余裕や体の強さはないと思いますが、持って仕掛けられ、両足それなりに使えるのは魅力です。またディフェンスで走ることも厭いません。まだまだ成長できるはず。

白崎:貴重な先制ゴールを挙げましたが、それ以上に4点目の起点となったドリブルは興奮しました。他にも金子のゴールのアシスト、献身的なディフェンスと素晴らしいパフォーマンスを続けています。

 

⬛︎8点目

大勢が決まっているところではありましたが、あえてこのゴールを取り上げたいと思います。

・ビョンからのフィード

ビョンのフィードがあると独特の攻撃のリズムが生まれる気がします。何気ないプレーですがダイジェストで見ても金子を狙って出しているように見えます。1点目も彼のスペースへ丁寧に狙ったフィードからでした。(前半ロングボールの目測を2度ほど誤ったところは試合感のなさを感じましたが。)

・金子のワンタッチ

金子が石毛に正確につなぎます。

・石毛→白崎

白崎のクロスの狙い・質は素晴らしいです。それまでに相当走っていただろうに。

・金子がゴール

素晴らしいのは、上記のようにほぼフィールドの中央で落とした金子が、そこで止まらずに長い距離を走ってゴール前に入り込んでいる点だと思います。同時に、チームに競争原理が働いていること、前節で悔しかったことが後景に感じられる得点でもありました。

 

⬛︎距離感とリラックスと思い切り

前節までの試合に対して、いろいろなところで、「気持ちが入っていない」という論評を見かけました。また私も一部同様な内容を書きました。

それはある面で真実なんだと思います。

ただ、この試合を見てて思ったのは

「距離感、ポジショニングが適切」→守備でポジションや距離感がいいと守備者がボールホルダーにチャレンジできる、攻撃で動き直しをサボらず頻繁にするとパスが回る

(ラインコントロール、ボランチのポジショニング(とその細かな修正)、村田白崎がどこに立つか、これらはすごく大切だと改めて痛感)

「勝っていてリラックスできている」→正確なプレーができる

失敗などを気にせず要所で力を出せるシチュエーション→「思い切り」

ということで、これもまたよく言われることですが、気持ちが見えるというのは単に気合が入っているということではなく、裏付けがあるものだと思いました。

しかし、今のメンバーは、練習や点差がついた試合ではいいプレーが出るものの、負けている試合、終盤に競っている試合でできない。こういった経験を生かして、どんなときにでもいいプレーをできるようになってほしいと願っています。

 

⬛︎課題

上記のメンタルもそうですが、この試合では、エスパルスの持っている課題がそれほど出なかったと思います。

 

このまま堅守速攻でいいじゃん、という意見を複数目にしました。これはエスパルスの特徴、狙い(ビョンの展開力や河井竹内のモビリティ)もあると思いますが、それ以上に試合展開上群馬が攻めてきたのが大きいと思っています。相手のサイドバックもだいぶ上がり気味でした。

 

特に今後注目したいのは、スペースがなくて遅攻せざるを得ないとき、どこでどうスイッチを入れるのかという点。カウンターはみんな一斉にスイッチが入るのである意味合わせやすいのですが、遅攻の場合ゆっくりまわすところからスピードを上げて本気で行く局面が必要だったりする(あるいはゆっくりなまま相手を外しまくるか)ので、選手間でタイミングがズレるとミスになったり、やり直して同じリズムの繰り返しになったりします。そこで選手間の狙いをどう合わせられるか。

 

個人的に今のエスパルスは昨季ぐらいまでのガンバ大阪のサッカーと比べて見てしまうのですが、ガンバはパス精度とサッカー脳が一級品である遠藤を筆頭に、倉田阿部(大森)と運動量・決定力を備えた選手がSHにいて、SBは藤春米倉など足が速い選手、中央にはパトリック佐藤赤嶺と高い選手がいました。相手にある程度引かれたとしてもいろいろな攻め手を持っているチームだったと思います。

エスパルスの編成はそこまで個の特徴がシステムに嵌まった編成ではないので、遅攻で攻めるとしても工夫とタイミングが求められると思っています。

 

もう一つ、セットプレーで点が取れたことと、リスタートからの集中力の欠如など変な失点の仕方をしなかったことは良かったですね。試合運びのまずさは本当にこのチームの課題なので。1点目を取った時の選手の喜び方を見ていたのですが、気が引き締まった表情で「今日は大丈夫だな」と思いました。これを続けてほしいです。

 

その他にも、「前から来た相手をしっかり外す」「相手がやり方を変えてきた時にしっかり対応する(この試合群馬はシステム変更はあったものの楔狙いは基本的に変わりませんでした)」「90分走りきる(終盤は少し疲れていました)」このあたりはまだ課題として持ち続けてほしいと勝手に思っています。

 

⬛︎最後に

個人的には、ここ数シーズンに比べ、いろいろな部分でチームがいい方に変わってきている手応えをずっと持っているのですが、その分結果がついてこないもどかしさも感じていました。今季のサッカー、メンバーなら連戦や暑さといった要素による影響も他チームと比べると小さそうですが、まだまだ上位とは離されています。今後の巻き返しに期待したいです。

明日録画見直すのが楽しみ。ビョン角田のラインコントロールと相手のプレッシングに注目して見ようっと。

 

次も「無失点」でお願いします!!

J2第14節 vs東京V

何やっても上手くいかないですね…。

やられ方といい本当にもどかしいのですが我慢の時です。

贔屓目もあるとは思うのですが、内容では決して負けるようなゲームではなかったと思うんですけどね。

 

結果的には、「右の守備、左の攻撃」が両チームのキーワードだったのではないかと思います。

 

⬛︎先制点

相手の11番のパスミスを奪ってショートカウンターから白崎の素晴らしいゴールでした。白崎はこの試合通して頑張っていましたね。欲を言うともう一本決めて欲しかったですが…。

 

⬛︎ポジションチェンジ

この試合の前半、ヴェルディは選手の配置を頻繁に変えていたように見えました。

ヴェルディはおそらくスタメンが攻撃重視の布陣だったのではないでしょうか。ただそれが上手く機能せず、序盤守備が不安定に見えました。特に(ヴェルディの)右サイド。

中継の中で「小林監督が賭けに出ている」という言葉がありましたが、むしろヴェルディの監督が賭けだったのかもしれません。

エスパルスの左、白崎もですが、松原が何度かチャンスを作ったので、まずは(私の勘違いでなければ:以下同)左サイドハーフ2番安西を右サイドハーフにしました。(守備の手当てではないかと。)

11番南は左サイドハーフに変わりました。

 

⬛︎またポジションチェンジ

サイドバックでスタートしていた高木純と安西を前後逆にします。高木の守備が不安だったのでしょうか。または高木を攻撃で生かそうと思ったのでしょうか。(おそらくこれもメインは守備の手当てだと思います。)この辺りからヴェルディの流れになっていったと思います。

 

⬛︎選手交代でポジションチェンジ

チーム全体のバランスを考えたのでしょうが、攻守にイマイチだった南を下げて(ケガ?)、右ボランチの高木善を左サイドハーフに出してリスク軽減および攻撃の活性化、ボランチに井上を投入。井上のパフォーマンスが良かったのもあってこの辺りからはヴェルディペースになったと思います。

 

守備が安定したヴェルディと、前線からのプレスが若干鈍ったエスパルス。ここからアンラッキーな要素もありつつ2点取られてしまいました。

 

後半も相手の狭いところを崩そうと工夫したり、裏を狙ったりしていて、終盤は河井の1アンカーにしたりもしましたが、崩しかけるも崩しきるまではなかなか至らず試合終了でした。

 

このような戦い方ができたのは、安西の適応力があったからだと思います。地味ですが局面のプレーは本当に安定していて、地味ではありますが個人的なこの試合のMVPは彼でした。

(彼が左でスタートしたのは、もしかしたら村田の先発を封じる意図も若干あったかもしれません。真相はわかりませんが。)

次点が井上と中後ですかね。あくまで他サポ目線ということで。

 

なんで最初からこれがスタメンじゃないかは謎ですが…。南は去年実績を残しているようですしね。

 

⬛︎ヴェルディの狙い

ヴェルディの攻め方の基本は、ビルドアップなら高木善の展開力、彼が一列上がってからは中後のフィード(または井林のフィード)。特に後者に注目したいのですが、エスパルスの両サイドバックのところに出すのがある程度狙いだったのではないかと感じました。(これも真相はわかりませんが。)

前線では、ドウグラスのポストやキープも効いていましたね。

次男も仕事しましたし三男はめちゃくちゃ走ってましたね。

 

⬛︎エスパルスについて

結果的に負けたわけなので文句の一言二言言いたくなりますが、本当に入りは良かったと思います。失点の時間帯が最悪ですね。

特に2点目はFK→スローインからなので、やっぱり集中が足りないと思います(何度同じことを言っているのか…)。アンラッキーな感じもありましたが井上を捕まえていない。誰か声を出す選手はいなかったのでしょうか。

 

守備で不安なのは、サイドバックの裏のスペースが相手のフィードの狙いどころになっているような気がする点。

川口は、彼の責任ではないところもありますが、攻撃ではいいところが出せておらず、守備でも今ひとつなのがもどかしいですね。彼自身もそうなのではないでしょうか。大怪我はしなかったですがヤコビッチとの受け渡しも若干不安な感じはしました。

松原は攻撃では良さを見せましたが、相手のフィードを頭で弾きかえすところが若干不安定でした(もともと競り合いは弱くないと思っていますが…)。福村と競ってもう一段高いところを目指して欲しい選手です。

 

さらに、2失点では本田のところでもっと早く寄せられていればという気持ちがあります。彼も局面では効いたプレーができるのですが、カバーエリアが狭いため、この試合ではデメリットが出ましたね。

 

ただ、後ろ向きなことばかり言っていても仕方ないし、良い点も見えたと思います。

 

個人的な意見を言えば、河井のボランチは良かったと思っています。ミスもないわけではなかったですが、やはり止める蹴るは相当上手いですし、正確なだけでなく細かく動いてパスコースを作る、前が空いたら突っかけるなど流れを考えて必死にやっていたのが伝わりました。競り合いで難がある選手ではありますが、J2であればメリットの方が大きいのではないかと思います。

 

また、角田はビルドアップは若干不安定でしたが、セットプレーの競り合いではかなり存在感を発揮していました。一人入っただけでかなりコーナーの印象は変わりましたね。パワープレーでも使えそうです。

また、つっかけてパスコースを作る動きをよくしますね。エスパルスは止まって周りが動くのを待ってパスすると良くない状態に感じるので、ああいう持ち方は嫌いではありません。

全体のバランスを考えると、白崎をサイドハーフにしたままで、彼をボランチにして河井と組ませるのも一つではないかとも思うんですけどね。あと、加入した時のように、もっとピッチ内でリーダーシップを発揮して欲しいと思います。

 

ヤコビッチは、イエローは本田のお守りで、三男を倒したのはファウルではないと個人的には思います。人についていくのでスペースを空けたり受け渡しが良くなかったりするのが不安ですが、犬飼弦太が戻るまではそのまま頑張ってもらうべきだと思います。

 

金子のところをどうするかは、難しいですね。いろいろな選択肢があるのですが…。

 

北川は、プレーの狙いはよく伝わってくるし、チャンス未遂のようなものは何度もありました。裏狙いも可能性は感じました。やはりパフォーマンスは悪くないとは思うのですが、FWなら前線で収めること、相手に制限された時に精度を落とさずやりきることが課題ですね。

 

白崎は、ゴールも決めましたし、後半は狭いところでのプレーになりましたが地味にいいプレーをしてましたし、良かったですね。

 

外を回ってサイドという展開が多かった序盤戦から、バイタルの狭いところに入れてどうにかしようとするようになったのも目立ってきていて、いずれ結果に結実すると信じたいですが…。

 

では今回はこの辺で。

エスパルスとセットプレイ(J2セットプレイランキング)

試合から約3日、すっかり元気を取り戻しました。

次の試合が楽しみ!早く見たい!!(単純)

 

さて、若干偏ったところもありつつ、得失点とセットプレイの関係をまとめてみました。

試合数が違うところは差し引いて見てくださいね。

また、チーム名の略称については2文字でまとめたのでご了承ください。 

 

なお、本記事のデータはFootball LABさんより引用しています。(ありがとうございます!)

 

⬛︎失点

①:セットプレイ(直接(FK等)&5プレイ以内)の失点

②:上記以外の失点(ただしPKはこちらに含めてます)

 

チーム 総失点  ①   ②

札幌   6   1   5

熊本   7   0   7

愛媛   8   1   7

町田   8   4   4

松本   8   0   8

水戸  11   2   9

大阪  11   5   6

清水  12   7   5

横浜  12   4   8

京都  12   5   7

岡山  12   2  10

山形  13   4   9

千葉  13   4   9

讃岐  15   2  13

山口  16   8   8

徳島  16   6  10

群馬  17   4  13

東京  17   5  12

北九  18   4  14

金沢  19   2  17

長崎  19   3  16

岐阜  19   9  10

 

セットプレイの失点は、ワースト1位が岐阜、2位が山口、3位が清水。

セットプレイ以外の失点は、少ない方から1位が町田、2位タイが清水・札幌。

 

 

⬛︎得点

①:セットプレイから5プレイ以内のゴール

②:①以外のゴール(直接FKやPKはこちらに含む)

 

チーム 総得点  ①   ②

山口  21   3  18

岡山  19   7  12

札幌  16   2  14

横浜  16   4  12

清水  16   0  16

岐阜  16   3  13

讃岐  15   5  10

町田  15   5  10

松本  15   4  11

京都  15   5  10

群馬  14   4  10

千葉  14   1  13

大阪  14   5   9

山形  12   2  10

徳島  10   4   6

水戸  10   6   4

金沢  10   5   5

北九  10   2   8

長崎   9   2   7

東京   8   1   7

愛媛   7   1   6

熊本   7   2   5

 

①からの得点がゼロなのは、J1J2通じて清水だけのようです。

②の得点数は、山口が1位で清水が2位。まあここは試合数もありますが。

 

⬛︎上記から見るセットプレイの得失点差を勝手にまとめてみよう

失点と得点で定義が違っているので悪しからず。合計は0になりません。

 得失点差なら、試合数の違いによる影響は弱まるはず。

 

岡山 +5

水戸 +4

松本 +4

金沢 +3

讃岐 +3

熊本 +2

札幌 +1

町田 +1

群馬  0

横浜  0

京都  0

大阪  0

愛媛  0

長崎 ー1

山形 ー2

徳島 ー2

北九 ー2

千葉 ー3

東京 ー4

山口 ー5

岐阜 ー6

清水 ー7

 

清水はどこかな?(見なかったことにしよう。)

上位のチームは監督の顔とか選手の顔とかが浮かんできますね。

基本的に平均身長の低いチームが下にくる傾向はありますね。ただ岡山は平均は小さいです。(岐阜はけっこう大きいチームなはずですがラモスさん…。)

 

清水と山口は傾向が似てます。戦い方、少なくとも試合を見て受ける印象は違うんですが、身長が共通点ですかね。ということで…

 

⬛︎上記から見るセットプレイ「以外」の得失点差も勝手にまとめてみよう

(こちらは「セットプレイ:直接ゴール」の分プラス多めになります。)

 

清水 +11

山口 +10

札幌  +9

町田  +6

千葉  +4

横浜  +4

松本  +3

京都  +3

大阪  +3

岐阜  +3

岡山  +2

山形  +1

愛媛  ー1

熊本  ー2

群馬  ー3

讃岐  ー3

徳島  ー4

水戸  ー5

東京  ー5

北九  ー6

長崎  ー9

金沢 ー12

 

清水、山口、金沢が目立ちますね。

 

たぶん、清水サポなら「セットプレイ糞弱い」「取れないし取られる」ってのは共通認識だと思うんですが、セットプレイ以外は得失点ここまでプラスだったって印象なかったですね。

 

別に、セットプレイと他のプレイでどちらがより重要かどうかの価値判断をしたいわけではないんですが(どっちにしろ勝ち点取れればよし)、なんか面白いなあと。

 

ちなみに、件のFootball LABさんによると、チャンスビルディングポイント(チャンス構築の評価指標)は清水が1位なんですよね。「最近5試合」でも。(大半のエスパサポの皆様は、「最近5試合」の意味がわかる、はず。)

 

やっぱり、セットプレイの改善が勝ち点の上積みに直結しそうですね!(当たり前すぎて恥ずかしい)

 

今回はとりあえずこの辺で。